この記事へのコメント
愛すべき妻なのに、何か気に入らないことがあって、作者は恨みを持ったのでしょうか?
香車は将棋の駒の一つで、やりとも言いますから、やり(武器)を妻に向けたとも考えられます。しかし、ちょっと将棋のこまのやりを置いてみるなど、可愛いものです。実際にはそんな強い悪意はないと思います。

最近、「安産のお守りに香車の駒をもらった」とケータイ電話のストラップにしている人を見ました。香車が安産のお守りというのは意外でしたが、何か意味があるのかもしれません。
Posted by 近藤かすみ at 2010年07月09日 09:43
近藤かすみさんが書かれたように、「強い悪意はないと思います。」
「暗殺」などと言う強い言葉をあえて使うところに作者のお茶目さと遊びごころを感じます。
Posted by 文 at 2010年07月10日 11:27
申し訳ありません。
上記「文」は弘井文子でした。

香車を「とおく置」くあたりに、遊びごころが見えて、情景もよく浮かび、面白い歌になっていると思います。
Posted by 弘井文子 at 2010年07月11日 10:01
西王です。近藤さんがお書きのところ、

>最近、「安産のお守りに香車の駒をもらった」とケータイ電話のストラップにしている人を見ました。香車が安産のお守りというのは意外でしたが、何か意味があるのかもしれません。

この作品に関わるコメントとして面白く思いました。香車は「行け、帰ることなく」という駒です。

さて、香車の駒を眠る妻の頭に向けて、とおく置いてみたって、暗殺どころか謀殺にもならないのだが、悔しい夫の気分はかすかに伝わります。「ぼやき川柳」の世界ですね。
「ぼやき川柳」のなかにある、夫のほんとうのの悔しさは、女性の読者には伝わらないのかもしれない。

なお、

妻の寝る頭にとおく

は、

寝る妻の頭にとおく

でありましょう。

最後の「ごと」という語幹留めにも老人なりの注文があるのですが、くどくなるので止します。
Posted by 西王 燦 at 2010年07月12日 11:29
ちょっとしたいざこざがあって、妻は早々と寝室に、そして居間で夫は
手持無沙汰に仕方なく久しぶりに将棋盤を取り出した。
ピシッと響く香車の音。香車はまっすぐ前にどこまでも進めることができる駒だから、
眠っている妻の頭へ鋭い音とともに飛んでゆき突き刺さる光景を思わず夫は想像したのだろう。  
夫婦間の緊張感(大袈裟なものではなくて束の間のものでしょうが)漂う歌ですが、
西王さんの仰るように「ぼやき川柳」の世界で、妻に面と向かって何も言えない夫の
いじけた姿みたいなものがより強く感じられておかしみのある歌になっています。
男性の立場から共感できる面白い歌でした。きっと寝室の妻も、
夫があてつけがましく打ちつける駒の音が気に障ってイライラしていることでしょうけどね。

僕は、「寝る妻の頭にとおく」とするよりも「妻の寝る頭にとおく」がいいと思います。
 
Posted by 伊波虎英 at 2010年07月12日 12:10
すこし怖い感じもあり面白い作品だと思いました。真夜に夫がリビングで、すこし離れた寝室に眠っている妻の頭へ向けて香車を打っている。長年連れ添い恋人というより、限りなく同居人(?)に近い存在になりつつある妻への茶目っ気というか、諦めも少し混じった愛情のようなものを感じました。

頭にとおく、と香車の働きが響きあっていてとても面白い作品だと思いました。
Posted by 佐々木ゆか at 2010年07月18日 09:29
妻の寝る頭にとおく香車など置いてみたれば暗殺のごと

ちょっとした思い付きを詠われたのでしょう。面白い着想だと思いましたが、ちょっとした感じが出て、所詮ちょっとした感じかと感じました。

下の句が舌足らずな感じがして、ここを思い切って断定してみたらしっかりした歌になるような気がしました。
暗殺のように置いてみた、とするのですね。例えば暗殺のごと置いてみにけり
のようの断定してみる。
Posted by 長谷川知哲 at 2010年07月22日 00:57
所詮ちょっとした思いつきのうたでしょうか?
わたしはそうはおもいませんけどね。わたしもふくめた他の方の批評のように情景もよく見えてきて、良い作品だと思います。
Posted by 佐々木ゆか at 2010年07月23日 10:54
歌会の目的はなにか、と、考えたりします。
提出された作品は、必ずしも完成されたものではないこともあるでしょう。作者が作品を会員のみなさんに読んでもらって、あれこれ言われる中で自分なりに取捨選択していき、よりよい作品を目指すのが歌会のあり方と思うので、見当違いな意見と思うこともあるでしょうし、素直に、ああそうだな、と勉強になったりもしますね。
この作品の場合は、わたしは、これでよいと思いました。
将棋のことをあまり知らないので、みなさんの意見で、香車の意味が分かり、なるほど、と納得できましたので、そういう香車を妻の頭に向ける、まるで暗殺者になったみたいだ、という感慨は、かるいもので、そのかるさがよいと思いました。ホントに香車で殺せるわけはありません。この夫は、もしかしたら、妻がこわいのかも?www
わたしの考えでは、ちょっとした思いつきで書いても別にいいと思うのです。ぱっとひらめいたことをいかに詠むか、は、各自の好み、力量で違いますし、読み手の力量にも関わってきますので、いちがいに、否定できないと思っています。
最後、「暗殺のごと」の言いさしは、自分を揶揄している感じがあって、わたしは、好みです。それがよいかわるいか、ではないけど。
Posted by 花森こま at 2010年07月23日 13:44
香車と暗殺というのは実にマッチします、将棋をご存じの方はピンとくるでしょう。香車は歩についで弱い駒です。それが槍のごとく大駒をとらえたり、下段から王様を狙ったりして油断なりません。
ご主人からみれば一種の気晴らしなのでしょうか。梶井基次郎の「檸檬」の主人公の気持ちを思い起こしました。
Posted by 村田馨 at 2010年07月27日 20:20

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