2010年10月22日

第3回ネット歌会詠草/4

三脚にすがりつきたる幼子はデジタルカメラに腕を伸ばすも
posted by 短歌人会 at 00:37| Comment(5) | 第3回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
デジタルカメラに三脚をつけることもあるのですね。デジカメは持っていないので、ちょつと驚きましたが、デジカメだからといって、機器安定のために三脚をつけることは納得できます。幼子がカメラに腕を伸ばすというのは、想像できる光景です。
Posted by 藤原龍一郎 at 2010年10月25日 22:32
今はプロカメラマンもデジカメを使いますから、
三脚を立てて写すこともありますでしょうね。

三脚にすがりついた幼子、その幼子がデジタルカメラに
腕を伸ばす図、を想像すると、すこし危なっかしい
感じがします。

ただ、このうたでは、その危なっかしさを詠いたいのか
それとも幼子をやや遠めに撮影しようとしているのに、当の
幼子がカメラにくっついてきてしまった当てはずれ感を
詠いたいのか、それとももっと別のことを
詠いたいのかがよくわかりません。
つまり、うたのポイントがはっきりしません。

「腕を伸ばす」もちょっとひっかかります。
ふつうは「手をのばす」と言うのではないでしょうか。

Posted by 花鳥 佰(かとりもも) at 2010年10月29日 23:24
三脚にすがりつきたる幼子はデジタルカメラに腕を伸ばすも


何かの記念として家族の写真を撮影している場面でしょうか。或は風景を撮影中のことも考えられます。勿論、他の場面も…
家族写真であれば、幼子は家族、風景の場合は近くに居合わせた見知らぬ子どもの可能性も出てきます。何れにせよ、カメラに興味を持って、危うげに三脚に寄ってカメラを触ろうとしている幼子の可愛らしい姿が浮かんで来ます。作者は微笑ましくそれを見ている、もう少しで届くと応援しながら、幼子の成長を祈りながら。

そんなほのぼのとした気持ちが伝わって来ました。


Posted by 村上 喬 at 2010年10月31日 14:43
結句の「も」はこの場合詠嘆ではもちろんなく
「伸ばしているのだが…」という意味で、…の後が省略されているのでしょう。

ですが言いさしにした効果があまり出ていないようです。
ですから花鳥さんのおっしゃる「うたのポイントがはっきりしない」という意見が出てくるのだと思います。

また「腕を伸ばす」は「手を伸ばす」ではないかというご意見にも同感です。

ここは「手を伸ばしおり」くらいがむしろ過不足なく伝わるのではないでしょうか。
Posted by 生沼義朗 at 2010年11月11日 11:24
「腕を伸ばす」という表現がいささか問題になっているようですが、僕は違和感を感じません。
目の前のお菓子をとろうと「手を伸ばす」箪笥の上の物をとろうと「腕を伸ばす」組んだ「腕を伸ばす」「腕を伸ばして体重をのせる(水泳などで)」
厳密な使い分けはわかりませんが、どちらの表現もあるのではないでしょうか。或は幼子の様子には「手を伸ばす」の方が妥当ということでしょうか。
疑問に思っております。

Posted by 村上 喬 at 2010年11月18日 01:11