この記事へのコメント
けっこうハイレベルな歌だと思います。

都市生活のアンニュイの中の、ちょっとした出来事を詠っているのですが、韻律を整えることが面倒くさそうな(?)字余り破調なども含めて、そこはかとなき余裕を感じさせる表現になっています。

この歌は、このままでいいと思います。

・・・ただ、ここから下は全く僕個人の趣味ですが、「泰西絵画のごとき黒衣の女性客」とは、いったいどの絵に描かれたどの女性のことなのか隔靴掻痒で、この際はっきりさせた方がいいような気もするのです。

それは、例えば「ジョコンダ」であるとか「モナ・リザ」だとか、誰でもいいから明示してほしい。

ちなみに、僕が終生愛しつづけるであろう泰西絵画の中の女性は、ルオーのヴェロニカです。
思春期にノックアウトされて以来、不動の一位です(笑)

http://homepage2.nifty.com/IOZ/rouaupt.htm
Posted by 坂本野原 at 2010年10月24日 12:24
「泰西絵画のごとき黒衣の女性客」と、「品川シーサイド駅」の対比が眼目の歌と思います。
「泰西絵画のごとき黒衣の女性客」:近代日本が「泰西名画」として受容してきた西洋の絵画、いかにもそういった絵に描かれているような「黒衣」を着た「女性客」、と読みました。熟語としては、「泰西名画」の方が、一般的なのではないでしょうか? ことばとしての含みは、変わってきますが。
「女性客」:駅で電車に乗って来た人のことを言っているのは、歌の他の部分から明らかなので「客」は要らないのではないかと思います。
また、性別を表わすのに、「女性」「男性」ということばは、個人的な見解ではありますが、歌語として、こなれていないように思います。
無論、何らかの立場があって、「女」「男」という表現は使いたくない、という方はいらっしゃると思いますし、「女性」「男性」といったことばでしか表現出来ないものもあるでしょう。その場合は、この限りではありません。
この歌の場合、たとえば「黒衣の女」ではいけなかったのでしょうか? そうすると、いかにも「泰西名画」の題名のようではありませんか! しかし、作者には、そうしない理由が何かあったのでしょう。それは、「泰西絵画」ということばの選択についても、同様です。
Posted by 大室ゆらぎ at 2010年10月24日 17:08
泰西絵画のごとき黒衣の女性客乗り来る品川シーサイド駅

「泰西名画に描かれた女性のような黒衣の女性が品川シーサイド駅から乗ってきました」といううたですね。

その場合、「泰西絵画のごとき黒衣の女性客」は意味はわかりますが、
正しくない、というか行き届かない表現だと思います。

いっそ隠喩にして「泰西名画の黒衣の女」としてはいかがでしょうか。
すっきりします。
大室さんと同様、「泰西絵画」は「泰西名画」が正しいと
おもいます。
そして、「黒衣の女性客」という表現は短歌としては熟していなくて、
「黒衣の女」でしょうね。

そしてそれより、その「泰西名画」のタイトルをずばりと
出したらいかがでしょうか?
そのほうがインパクトの増す場合もあると思います。

Posted by 花鳥 佰(かとりもも) at 2010年11月01日 21:56