この記事へのコメント
引用した部分を明確に記すのは、とても大事なことです。
ある程度長い引用だと、そのうちに地の文と区別がつかなくなってしまうようなことがあり、とても危険です。
作中主体は、論文か何かを書いているのでしょうが、その辺りの、当然の配慮を怠らない人です。
そして、その引用を終えたところで一休みして、(多分、机の前に座ったまま)「稲妻はしる空を見てゐる」。ものを書く人の書斎詠、とでも言うべき秀歌と思います。「はしる」の表記も良いと思います。
Posted by 大室ゆらぎ at 2010年10月22日 20:44
韻律も表現も緊密感があり、いい歌だと思いました。
Posted by 長谷川知哲 at 2010年10月23日 09:23
 一読、嫌味がなくていい歌だとおもいました。
 上句も下句もある程度具体的ですが、上句と下句の関係がやや薄い感じがします。
 具体的でありつつ、どちらかに、もうすこし作者のおもいや意識や琴線の揺れ、のようなものを感じさせる部分(出来れば下句に)があればいいのになあ、とおもうのは、ないものねだりでしょうか。
Posted by 山寺修象 at 2010年10月24日 06:19
稲妻ってものは、自然(気象)現象の中でも最も美しいものの一つだと思っており、やや遠い雲塊の中で閃いているのを見たりすると、うっとり忘我の境地です。
北関東の当地では、この夏も何度か楽しめました。

その稲妻を詠み込んで、スタイリッシュでシブい出来になっている秀歌だと思います。

シチュエーションは、前評者のおっしゃる通り、(たぶんパソコンなどを使って)論文とかブログとかを書いているのでしょう。
その知的な感じを漂わせているのもナイスです。
Posted by 坂本野原 at 2010年10月24日 12:34
引用の始めと終り明記して稲妻はしる空を見てゐる



すっきりと過不足無く表現されている
この歌の表現している世界に、
好感を持ちました。

詠まれているのは、作者の行動だけなのですが、

「引用の始めと終り明記して」からは、
明晰で論理的で、アカデミックな
イメージが浮かんできます。

「稲妻はしる空」も、
閃光で一瞬輝く空には、ある清冽さがあり、
それが原稿を書いているであろう
作者自身のイメージにも重なってきます。

「見てゐる」も、
繰り返される稲妻と、
どこか不穏なパワーを秘めながら、
ある静謐さをもつ室内の時間を思わせ、
効いていると思います。

Posted by 梶崎恭子 at 2010年10月28日 10:14
「稲妻はしる」は作者の「ひらめき」と読ませていただきました。
引用部分を読み返して、新しい考えが浮かんだので原稿またはモニターから目線を「空」へと移した、とは読めないでしょうか?
素敵な作品だと思います。
Posted by 三田村まどか at 2010年10月28日 20:54
 にほんごを普通に読めば、四句目は、三田村さんのいわれるようには、とれないでしょう。
 四句目のあとを一次空けにしたら、そうとれるとおもいますが、その場合は、四句目が自動詞の終止形で、結句も「〜ている」で終わることになり、非常に不自然です。
Posted by 山寺修象 at 2010年10月28日 23:19