2011年03月28日

第4回ネット歌会作者名発表

第4回短歌人ネット歌会の作者名を発表します。
なお本日から4月1日の金曜日いっぱいまで、
各作品の作者名がオープンになった上でのコメントを受け付けます。

読みがうまくできなかった作品などに関しまして、
作者の方との質疑応答などにお役立て戴ければと存じます。いうなれば感想戦です。
もちろん、ここからのご登場も歓迎します。
特に詠草を提出された方で、まだコメントを寄せされていない方は、
是非ここでひとことお願いします。

皆さまの積極的なご発言で、歌会終了まで会を盛り上げて戴ければと存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。



1.嵐山にて
  竹林のつづく通路に葉ずれ漏る黒猫するり横切りてゆく / 渋谷和夫

2.旧校舎旧時計台撤去され十二点鐘もはや聞こえず / 藤原龍一郎

3.8カ月この世の空気吸いて去りし姉なるひとの墓の名撫づる / 青柳 泉

4.性交ののち心中するやうな齢を過ぎシェムリアップのカフェに居りぬ / 山寺修象

5.積雪に立ち小便のおじさんが身をふるわせてチャックを上げる / 吉岡生夫

6.ファスナーをおろしてください君の手で着ぐるみの中の私が叫ぶ / 海野 雪

7.こっせつのしゅじゅつこんある少年と分け合い飲んだリボンシトロン / 今井ゆきこ

8.さはやかに露天風呂にし浸かりをり雪晴れの朝の冷えは頭に / 永井秀幸

9.そちこちに群れ咲く水仙簡素なる希求のかたち風にゆれをり / さとうひろこ

10.オブジェのごとき三半規管もつ君の耳にもわたしの身にも / 北島裕子

11.ことばとは常に更新さるるもの とかとかの樹は若木となりて / ふゆのゆふ

12.アイーダを吹くためだけに現れたトランペットがひょろりと立ちおり / 照井夕佳詩

13.さいはての白き小さな漁港の端鷗が一羽確認している /伊庭日出樹

14.みぞおちのあたりに貼りつく感情をぐいつとへこませエプロンを着る / たしろゆう

15.ぬおおんと口あけ鯉の寄つてきて世界のはじつこここよといひぬ / 花鳥 佰

16.試し書く春はゼブラのボールペン ころびバテレン、テフロン加工 / 西王 燦

17.南国のまっ赤き花につつまれし礼拝堂に迷ひこむ鳥 / 楠田よはんな

18.耳かきが二本セットで売られゐる百円ショップはさみしいところ / 伊波虎英

19.若すぎる遺影と別れ駅前でマッコリ囲み昔語りす / 三田村まどか

20.「おはよう」と言いながらもう服を脱ぐそういう場所として更衣室 / 砺波 湊

21.薄氷を透かしてみあげる青空のたわみに途惑い飛行機が行く / 村上 喬

22.一日は長過ぎるゆゑ九時間は眠り人生を短く使ふ / 大室ゆらぎ

23.てのひらにうけてさみしむもう雪にかはることなき三月の雨 / 庭野摩里

24.時間差で感情は来る 降る雪は雨へとなってまた雪になる / 生沼義朗

25.をとめごの脚ながくしてほそくしてスキニーパンツのうちに息づく / 弘井文子

26.ブルーベリー目ぢからとしてモナリザの瞬きを視る 今宵は三たび / 三島麻亜子

27.富士山の形をしたる唇を見つめてをれば気づかれにけり / 長谷川知哲

28.妻でなく家政婦だよと言われた日きっぱり捨てた夫への愛 / 平畝心美

29.盛りメイク盛り髪盛りデコ立ち去りて座れば熱い優先座席 / 勺 禰子

30.白たへのちりめん雑魚の群れのなか迷ひこみたる小蟹うす紅 / 近藤かすみ

31.読みさして花粉の街を眺めおりマスクの奥の顔に籠りて / 岩下静香

32.ふふむ木のたまなる猫にさそはれて春めく月の川をとめゆく / 坂本野原

33.夢ここにありしか書架の片隅にいつ買ったのかスペイン語辞書 / 槙村容子

34.パチンコ店の赤きネオンは跳ねてをりずらっと並んだ車のやねに / 梶崎恭子

35.この花は南南東にかざろうか妹たちにひさしく会わぬ / 佐々木ゆか

36.ニコライの展望台より眺めれば白鳥に光るいくつかの足枷 / 潮錦 霞

37.夢の中行きつ戻りつしていたら自分の居場所なくなっていた / 希屋の浦

38.デスクワーク嫌う君の傍らで地球儀まわす 遠くない夏 / 間 ルリ

39.講釈を垂れ流し去る男の顔に死相あらんかあれよとおもふ / 岡田悠束

40.革命を夢みし男のふるまえる有機農法きゅうりの苦み / 太田賢士朗

41.梅の香に誘われながら一歳児がはだしで走る芝生の上を / 村田 馨

42.廃棄図書いただきうれしまづ読むは松本清張「或る『小倉日記』伝」 / 西橋美保

43.ふつくらとあはき緑に染まり初むる土家々の跡いちめんに / 來宮有人

44.寝室のすみに落ちてる画鋲には後ろめたさを見抜かれている / 木嶋章夫



なおこの記事にコメントはつけられません。
以前のコメント同様、それぞれの作品に関するスレッド直接お願い申し上げます。

なお4月2日以降は、コメントは一切つけられなくなりますので、
書き込みはお早めにされますことをおすすめします。

第5回歌会は予定通り5月開催予定(詠草募集は4月下旬)です。
次回もたくさんの方々のご参加をお待ち申し上げております。
posted by 短歌人会 at 00:00| 第4回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする