2011年07月02日

第6回ネット歌会詠草一覧

第6回短歌人ネット歌会の詠草一覧を発表します。
詠草を提出された方は、ご自分の詠草に間違いがないかご確認下さい。
なお括弧内はルビとなります。

もし万一ご自分の詠草に誤植あるいは未掲載などがありましたら、
7月3日(日)の22:00までに tankajin-eisou@mail.goo.ne.jp  まで
メールでお知らせ下さい。ただし訂正に関しては原則、
幹事サイドのミスに基づく誤植以外は応じられません。

なおここしばらく、詠草送付先アドレスの運営元での不具合のため、
メールの大幅な遅着や未着が発生しております。

特に詠草が未掲載の方は、詠草が到着していない可能性が高いので、
ご迷惑とお手数をおかけ致しますが、この記事のコメント欄に
未掲載の旨と参加詠草を直接お書きこみ下さい。

その場合はお名前と、最近入会された方は会員番号をかならずお願いします。
なお書き込まれた内容は公開されませんので、ご安心下さいませ。

また詠草訂正・未掲載いずれの場合も、締切を過ぎてからのお申し出は
受付できませんので、かならず7月3日(日)の22:00までにご連絡下さい。


【詠草】※カッコ内はルビ


1.膨大な水浴びせられ原子炉は猛毒汚水とめどなく吐く

2.昨夜(きぞ)からの地雨(ぢあめ)やうやく小弛(をだゆ)めば耳の底ひに都市は華やぐ

3.イチローはあはれローマの剣闘士不調になれば観客怒る

4.うはばみに呑まれしわれら薄暗き山手線の腹に揺られて

5.「二丁目のトニーズバーはもう無い」と途方に暮れる夏の夕暮れ

6.アルカード伯の眷属ならねども日傘もて陽の光を避ける

7.星ぼしは天動説にうごきつつ毎夜おはなしをして眠ったわ

8.傘の列いろとりどりの通学路光年はるか流星雨ふる

9.アスファルト舗装の隙間をかいくぐり長実雛芥子悠然と咲く

10. 女には入り込めない筋ありぬ雨の匂いに君は席立つ

11. われのみに見られて庭の奥隅に若い娘のやうに匂ふ花百合

12. 十字路に学童来たり「みどりさん」会釈をしつつくるまをとめる

13. <改正>市バス時刻表貼られをり昏睡五年の節子の病室(へや)に

14. がぶがぶとヨーグルト飲む牛がいてそれを売り込む人間がいる

15. 蘭の花無数に浮かぶ湯に浸り女王のやうに空を見てゐる

16. 庭にとる木の芽を熱き味噌汁にふれば立ちくる香のよろしさよ

17. 窓辺に立つパキラの幹がふたまはり太りてきみの不在を告げる

18. 居直りの視線のつよさに抗えず老女の敵意を受けとめている

19. 二週間予定を遅らせ着きし東京にペットボトルの水が足りない

20. すめろぎの跪けどもくにつちに穢れたる塵ゆめふりやまず

21. ちくわぶってうどん粉やん、と言い放つ宮根誠司にふかくうなずく

22. 向きあうて黙つて飯を食うてをる日本の夫婦苔のむすまで

23. 背負はずに持てばリュックの紐のとこひつかかりつつ目的地まで

24. ゆるやかに葉群を包む霧雨の森の奥より山鳩のこゑ

25. 大いなる手が現れてCrinum asiaticum『もんじゅ』の炉心抜くとこそ言へ

26. 胸内に小石ひとつをしまひおく はづし忘れたピアスがいたい

27. 濃く強く感情線の似てをればたまの嘘にも気づいてをりぬ

28. 服のまま湯船にしずむいつまでも鳴りつづいてる電話無視して

29. 院内の待合室は閑散として主治医の遅れを淀みに待つ

詠草は以上です。今回は29首の詠草が寄せられました。
皆さま、ありがとうございます。
訂正がありましたら、お申し出はお早めにお願い申し上げます。

24番の作品に作者からの訂正がありました。
結句「こえ」は旧かなの「こゑ」となります。ご注意下さい。
また29番の作品が追加詠草となります。

コメントはそれぞれの作品に関するスレッドにお願い申し上げます。
この記事の各作品のオレンジ色になっている箇所をクリックしますと、
それぞれの歌のスレッドが別ウインドウで開きますので、
そちらからもコメントの書き込みができます。どうぞご活用下さい。
コメント受付期間は7月5日(火)から20日(水)までとなります。

詠草を提出していない方でも、短歌人会のメンバーでしたら
どなたでもコメントできますので、奮ってご参加下さいませ。
皆さまの活発なコメントを期待します。

ご不明な点がありましたら、tankajin-eisou@mail.goo.ne.jp まで
までお願い申し上げます。


posted by 短歌人会 at 08:00| 第6回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする