2011年07月01日

第6回ネット歌会詠草/1

膨大な水浴びせられ原子炉は猛毒汚水とめどなく吐く
posted by 短歌人会 at 00:29| Comment(4) | TrackBack(0) | 第6回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
>膨大な水浴びせられ原子炉は猛毒汚水とめどなく吐く

事故をおこした原子力発電所の現況を詠んでおられます。
ただ、なんて言えばいいのか、読んだ感じが、ニュース原稿のような感じで…。
シンプルに事実を述べるのであれば、原子炉が「吐く」という擬人化はなじまないと思うし、作者の思いを述べているとするなら、今ひとつ作者の立ち位置がわたしには見えてきません、です。
Posted by 弘井文子 at 2011年07月11日 13:08
テレビの映像としていえば、壊れた建屋の上をヘリが飛び、山火事を消すようなやりかたで水を振り掛けている、あの場面が多くの人に印象的だったと思います。以前、短歌人誌に、阪神淡路大震災のとき、燃えさかる神戸の街を映し続けるヘリの「残酷」さについて私は書いたことがあります。今回の映像は残酷というより、「滑稽」な印象を与えます。

そのころ、枝野長官をはじめ、多くの専門家や学者は「圧力容器は健全である」と述べていたのでした。ただひとり、二号機の設計に携わった元東芝の技術者がメルトダウンに言及していたくらいだと思います。

さて、弘井さんがお書きのように、「シンプルに事実を述べるのであれば、原子炉が『吐く』」という擬人化はなじまないと私も思います。

ただ、作者の気分を忖度してみると、この擬人化は、そもそも原発というものはヒトの力では制御できないモンスターであるということを言いたかったのかもしれません。
Posted by 西王 燦 at 2011年07月18日 11:03
自分の中で、原子炉=怪獣という思いが強かったので、弘井さんの「ニュース原稿のような」というご指摘に「仰るとおりだ」と我に返りました。

 原子炉は怪獣なれば水あびて猛毒汚水とめどなく吐く

くらいが歌いたかったことです。したがって西王さんの読みは当たっています。お二方ありがとうございました。
Posted by さとう ひろこ at 2011年07月21日 15:29
>膨大な水浴びせられ原子炉は猛毒汚水とめどなく吐く

 原子炉は怪獣なれば水あびて猛毒汚水とめどなく吐く


下の改作歌のほうがニュース原稿のようでなくてずっと良いと思いました。
Posted by 永井秀幸 at 2011年07月22日 16:35

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