なお本日から7月25日の月曜日いっぱいまで、
各作品の作者名がオープンになった上でのコメントを受け付けます。
読みがうまくできなかった作品などに関しまして、
作者の方との質疑応答などにお役立て戴ければと存じます。いうなれば感想戦です。
もちろん、ここからのご登場も歓迎します。
特に詠草を提出された方で、まだコメントを寄せされていない方は、
是非ここでひとことお願いします。
皆さまの積極的なご発言で、歌会終了まで会を盛り上げて戴ければと存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
【詠草】※カッコ内はルビ
1.膨大な水浴びせられ原子炉は猛毒汚水とめどなく吐く / さとうひろこ
2.昨夜(きぞ)からの地雨(ぢあめ)やうやく小弛(をだゆ)めば耳の底ひに都市は華やぐ / 伊波虎英
3.イチローはあはれローマの剣闘士不調になれば観客怒る / 秋田興一郎
4.うはばみに呑まれしわれら薄暗き山手線の腹に揺られて / 春野りりん
5.「二丁目のトニーズバーはもう無い」と途方に暮れる夏の夕暮れ / 三田村まどか
6.アルカード伯の眷属ならねども日傘もて陽の光を避ける / 藤原龍一郎
7.星ぼしは天動説にうごきつつ毎夜おはなしをして眠ったわ / 今井ゆきこ
8.傘の列いろとりどりの通学路光年はるか流星雨ふる / 北島裕子
9.アスファルト舗装の隙間をかいくぐり長実雛芥子悠然と咲く / 村田 馨
10. 女には入り込めない筋ありぬ雨の匂いに君は席立つ / 間 ルリ
11. われのみに見られて庭の奥隅に若い娘のやうに匂ふ花百合 / 大室ゆらぎ
12. 十字路に学童来たり「みどりさん」会釈をしつつくるまをとめる / 渋谷和夫
13. <改正>市バス時刻表貼られをり昏睡五年の節子の病室(へや)に / 三島麻亜子
14. がぶがぶとヨーグルト飲む牛がいてそれを売り込む人間がいる / 照井夕佳詩
15. 蘭の花無数に浮かぶ湯に浸り女王のやうに空を見てゐる / 楠田よはんな
16. 庭にとる木の芽を熱き味噌汁にふれば立ちくる香のよろしさよ / 永井秀幸
17. 窓辺に立つパキラの幹がふたまはり太りてきみの不在を告げる / 花鳥 佰
18. 居直りの視線のつよさに抗えず老女の敵意を受けとめている / 佐々木ゆか
19. 二週間予定を遅らせ着きし東京にペットボトルの水が足りない / 山寺修象
20. すめろぎの跪けどもくにつちに穢れたる塵ゆめふりやまず / 太田賢士朗
21. ちくわぶってうどん粉やん、と言い放つ宮根誠司にふかくうなずく / 生沼義朗
22. 向きあうて黙つて飯を食うてをる日本の夫婦苔のむすまで / 坂本野原
23. 背負はずに持てばリュックの紐のとこひつかかりつつ目的地まで / 梶崎恭子
24. ゆるやかに葉群を包む霧雨の森の奥より山鳩のこゑ / 庭野麻里
25. 大いなる手が現れてCrinum asiaticum『もんじゅ』の炉心抜くとこそ言へ / 西王 燦
26. 胸内に小石ひとつをしまひおく はづし忘れたピアスがいたい / 弘井文子
27. 濃く強く感情線の似てをればたまの嘘にも気づいてをりぬ / 勺 禰子
28. 服のまま湯船にしずむいつまでも鳴りつづいてる電話無視して / 木嶋章夫
29. 院内の待合室は閑散として主治医の遅れを淀みに待つ / 村上 喬
なおこの記事にコメントはつけられません。
以前のコメント同様、それぞれの作品に関するスレッド直接お願い申し上げます。
なお7月26日以降は、コメントは一切つけられなくなりますので、
書き込みはお早めにされますことをおすすめします。
次回第7回歌会は予定通り9月開催予定(詠草募集は8月下旬より)です。
なお次回は題詠での歌会となります。題は後日発表致します。
次回もたくさんの方々のご参加をお待ち申し上げております。