2011年07月21日

第6回短歌人ネット歌会作者名発表

第6回短歌人ネット歌会の作者名を発表します。
なお本日から7月25日の月曜日いっぱいまで、
各作品の作者名がオープンになった上でのコメントを受け付けます。

読みがうまくできなかった作品などに関しまして、
作者の方との質疑応答などにお役立て戴ければと存じます。いうなれば感想戦です。
もちろん、ここからのご登場も歓迎します。
特に詠草を提出された方で、まだコメントを寄せされていない方は、
是非ここでひとことお願いします。

皆さまの積極的なご発言で、歌会終了まで会を盛り上げて戴ければと存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。


【詠草】※カッコ内はルビ


1.膨大な水浴びせられ原子炉は猛毒汚水とめどなく吐く / さとうひろこ

2.昨夜(きぞ)からの地雨(ぢあめ)やうやく小弛(をだゆ)めば耳の底ひに都市は華やぐ / 伊波虎英

3.イチローはあはれローマの剣闘士不調になれば観客怒る / 秋田興一郎

4.うはばみに呑まれしわれら薄暗き山手線の腹に揺られて / 春野りりん

5.「二丁目のトニーズバーはもう無い」と途方に暮れる夏の夕暮れ / 三田村まどか

6.アルカード伯の眷属ならねども日傘もて陽の光を避ける / 藤原龍一郎

7.星ぼしは天動説にうごきつつ毎夜おはなしをして眠ったわ / 今井ゆきこ

8.傘の列いろとりどりの通学路光年はるか流星雨ふる / 北島裕子

9.アスファルト舗装の隙間をかいくぐり長実雛芥子悠然と咲く / 村田 馨

10. 女には入り込めない筋ありぬ雨の匂いに君は席立つ / 間 ルリ

11. われのみに見られて庭の奥隅に若い娘のやうに匂ふ花百合 / 大室ゆらぎ

12. 十字路に学童来たり「みどりさん」会釈をしつつくるまをとめる / 渋谷和夫

13. <改正>市バス時刻表貼られをり昏睡五年の節子の病室(へや)に / 三島麻亜子

14. がぶがぶとヨーグルト飲む牛がいてそれを売り込む人間がいる / 照井夕佳詩

15. 蘭の花無数に浮かぶ湯に浸り女王のやうに空を見てゐる / 楠田よはんな

16. 庭にとる木の芽を熱き味噌汁にふれば立ちくる香のよろしさよ / 永井秀幸

17. 窓辺に立つパキラの幹がふたまはり太りてきみの不在を告げる / 花鳥 佰

18. 居直りの視線のつよさに抗えず老女の敵意を受けとめている / 佐々木ゆか

19. 二週間予定を遅らせ着きし東京にペットボトルの水が足りない / 山寺修象

20. すめろぎの跪けどもくにつちに穢れたる塵ゆめふりやまず / 太田賢士朗

21. ちくわぶってうどん粉やん、と言い放つ宮根誠司にふかくうなずく / 生沼義朗

22. 向きあうて黙つて飯を食うてをる日本の夫婦苔のむすまで / 坂本野原

23. 背負はずに持てばリュックの紐のとこひつかかりつつ目的地まで / 梶崎恭子

24. ゆるやかに葉群を包む霧雨の森の奥より山鳩のこゑ / 庭野麻里

25. 大いなる手が現れてCrinum asiaticum『もんじゅ』の炉心抜くとこそ言へ / 西王 燦

26. 胸内に小石ひとつをしまひおく はづし忘れたピアスがいたい / 弘井文子

27. 濃く強く感情線の似てをればたまの嘘にも気づいてをりぬ / 勺 禰子

28. 服のまま湯船にしずむいつまでも鳴りつづいてる電話無視して / 木嶋章夫

29. 院内の待合室は閑散として主治医の遅れを淀みに待つ / 村上 喬



なおこの記事にコメントはつけられません。
以前のコメント同様、それぞれの作品に関するスレッド直接お願い申し上げます。

なお7月26日以降は、コメントは一切つけられなくなりますので、
書き込みはお早めにされますことをおすすめします。

次回第7回歌会は予定通り9月開催予定(詠草募集は8月下旬より)です。
なお次回は題詠での歌会となります。題は後日発表致します。
次回もたくさんの方々のご参加をお待ち申し上げております。

posted by 短歌人会 at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 第6回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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