なお本日から9月25日の日曜日いっぱいまで、
各作品の作者名がオープンになった上でのコメントを受け付けます。
読みがうまくできなかった作品などに関しまして、
作者の方との質疑応答などにお役立て戴ければと存じます。いうなれば感想戦です。
特に今回は議論が沸騰した作品もありましたので、
作者の方も是非一言ご意見を述べて下さればと存じます。
もちろん、ここからのご登場も歓迎します。
特に詠草を提出された方で、まだコメントを寄せされていない方は、
是非ここでひとことお願いします。
皆さまの積極的なご発言で、歌会終了まで会を盛り上げて戴ければと存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
【詠草】※カッコ内はルビ
1.赤ヘルの白地に黒く「がんばろう!日本」の文字 今日は勝ちたり / 秋田興一郎
2.六差路の夜(よ)の信号はいまここを紅に染めあぐふたりのために / 春野りりん
3.銀幕に向日葵の黄はゆれやまず廃兵ならぬわれの退屈 / 藤原龍一郎
4.年ごとに暑きさかりの庭に咲く真紅の五弁花おほきく展く / さとうひろこ
5.黒揚羽夏の光に影となり我の心にとけてしまえり / 村上 喬
6.たそがれをおしとどめんとシグナルはその青の色ふかめてゆけり / 青柳 泉
7.科学者が遺伝子組み換え生み出した青きバラにも花言葉あり / 照井夕佳詩
8.夏のをはり二人で仰ぐ空の色は何度も塗り直したやうな青 / 芝 典子
9.秋空のあおの明度を論じあうヒゲとノッポとバツイチはラボ / 今井ゆきこ
10. 赤すぎる空を見ていた夕凪が蜻蛉の羽を揺らしはせずに / 希屋の浦
11. 人のやうに打ち捨てられて青草に埋もれて蔓に歪(ひづ)む自転車 / 大室ゆらぎ
12. むらさきにしずまりかえる勾配の丘に恥(やさ)しく揺るる秋桜 / 梶田ひな子
13. わが町のよさこいチームの四十人 音頭に弾かれ白足袋おどる / 渋谷和夫
14. もうだれもいない川原にもも色のクロックスかたっぽころがっている / 庭野摩里
15. 利休鼠の砂ひたすらに降り続く12チャンネルまで聞けたラジオは / 斎藤 寛
16. 真夜中にボトルの中の帆船が漕ぎ出す海は濃き琥珀色 / 海野 雪
17. 黄の蕊を中にし真青(まさを)つゆ草のはなは朝をすずしく咲けり / 永井秀幸
18. さみどりの霧湧くごとき繁りより秋桜の花そつと咲(ひら)きぬ / 梶崎恭子
19. 原爆忌まぢかき真昼、乙女らの日傘は黒き雨傘となる / 伊波虎英
20. 二十四と虹のいろを数へる民族はおそらく存在しない / 山寺修象
21. 深閑と森はCyanに染まりゆきつぶやくものもやがて眠らむ / 村田 馨
22. 黄金の露をあずけて日和よし玉蜀黍の皮を剥きたり / 北島裕子
23. 夕霧に水平線もぼんやりと思考停止の車中の黄昏 / 三田村まどか
24. 黄のジャージ(マイヨ・ジョーヌ)めざす三百三十四の太腿あわだつまでひかりをり / 花鳥 佰
25. あをけぶる谷のなだりに霧あれてしまらくののち一山をおほふ /弘井文子
26. 月が来る ヒールの高さを確かめて黄金色に浮くアスファルト / 高松 霞
27. 黄色にも線にも見えない人も含め「黄色い線の内側で」で待つ / 砺波 湊
28. 糸三つ葉に青虫をりぬ黒縞の恐ろしければ青菜を譲る / 保里正子
29. 白秋の享年五十八歳を故なく思ふ「どぜう」食ひつつ / 西王 燦
30. 惨劇といふはたやすきことならず赤き腹みせ百足死ぬとき / 勺 禰子
31. ぎんいろの逃げ水舗道にかがやいて、あれはクリスチャンセンの足跡 / 生沼義朗
32. 晴天と似たる色して粗あらし風に抗ふブルーシートは / 近藤かすみ
33. 二種類のスイカを切れば子供らはすぐに黄色いほうを取りあう / 木嶋章夫
34. 撫でし子の姪はバンドをやつてゐるおごりの夏の紫薇(さるすべり)かな / 坂本野原
なおこの記事にコメントはつけられません。
以前のコメント同様、それぞれの作品に関するスレッド直接お願い申し上げます。
なお9月26日月曜日以降は、コメントは一切つけられなくなりますので、
書き込みはお早めにされますことをおすすめします。
次回第8回歌会は予定通り11月開催予定(詠草募集は10月下旬より)です。
なお次回は自由詠での歌会となります。
次回もたくさんの方々のご参加をお待ち申し上げております。