この記事へのコメント
「たこ焼きの頬もつをみな」というのは衝撃的ですね。いったいどんな女やねん! と言いたくなるような。こんがり焼けた頬に青のりやらソースやら鰹節までがくっついているのでしょうか。そのたこ焼きの顔にぽっかりと穴のような目があって、それが新宿の猥雑な界隈を歩いている、というのは忘れられなくなるような映像です。ただ、結句の「新宿ゆけり」というのは常套的で、ちょっとおざなりな表現に逃げたかなという気がする。最後のところまで踏ん張ってほしかった。
わたしは大阪出身ですが、少し昔まで、たこ焼きはそれほど日常的な食べ物ではなくて、お祭りの縁日などで食べる非日常的なものだったような気がするのですが、単に近所にたこ焼き屋さんがなかったのでそう思うのかも。
たこ焼きと新宿とは、似合います。
Posted by 田宮ちづ子 at 2012年03月12日 06:05
親指と人差し指でつくった輪を頬に当てると,たこ焼きのような膨らみができます。(タレントのローラがよくやるポーズですね。)「たこ焼き!」と言いながら,そんなふうに遊ぶことが今の子供たちの間でもあるようです。
大人よりも子供のほうが,ふっくらとしたおいしそうな「たこ焼き」ができるのですが,この歌の「をみな」も,まだそんなあどけない頬をしているという意味かと読みました。
それでいて,目は虚ろであるというところが,現代的なのかもしれません。
新宿の一場面を切り取っていておもしろいですが,「ゆけり」がやや流れてしまっているようにも感じました。
Posted by 春野りりん at 2012年03月12日 10:24
たこ焼きの頬、というのは、人さし指と親指で輪を作り、ほっぺたをつまんで「たこ焼き」と見せることかと思いました。顔が痩せている、いわゆる小顔の人には出来ません。わたしぽっちゃりしてるでしょ、というちょっとした自虐ネタとして、やってみせるおどけた女性を想像します。
後半の「虚ろなる眼」「新宿」から、そうやって自虐的に人を笑わせたり、おどけたりしながら、新宿という大都会を生きる女性の孤独と読みました。
Posted by 近藤かすみ at 2012年03月12日 10:42
わたしも「女性の孤独」を感じました。わたしは、夜の新宿でこんな女の人を見た、という歌だと思いました。虚ろなる眼→酔っている。眼みひらき→ちょっと痛々しい、なにか無理をしているような女の人。たこ焼きの頬というのは、あまり美人の比喩ではなくて、主人公がこの女の人を美人と言いたくなかったのは、その孤独を感じとって、まるで自分を見ているのかのように感じたからだろうと思いました。同族嫌悪のような、でも親しみも込もっているような。とても雰囲気のある歌だなあ、と思いました。
Posted by 鈴木杏龍 at 2012年03月13日 22:38
丁寧なコメントを、どうもありがとうございました。

年明けの新宿駅ビルで見かけた、印象的な若い女性を、見たままに詠んだ歌です。
二十歳前後の、まだ頬にどこかあどけなさの残る、小さな丸顔の、可愛いらしい女性でした。
でも、目があのモジリアニの絵の女の目のような虚ろさで、はっとしました。
すれ違っただけなのに気になって、ずっと心にひっかかっています。

結句は、もう少し考えて工夫してみようと思います。


Posted by 梶崎恭子 at 2012年03月26日 22:59

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