2012年03月01日

第9回ネット歌会詠草/17

小さくちさく光れる雪が舞ひとべり氷点下五度の日ざしのなかを
posted by 短歌人会 at 00:23| Comment(6) | TrackBack(0) | 第9回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
晴れた日に風に舞うように雪がちらちらと降る風花のことを詠われているのかなと思いました。
状況を簡潔に描写することに徹していて好感が持てます。
4句目は例えば「マイナス五度の」などとすれば7音におさまりますが、それよりも「氷点下五度の」という言葉の表記に説得力を感じます。
Posted by 高澤志帆 at 2012年03月17日 23:26
北海道に10年ほど住んでいましたので、非常に納得できる歌です。風の無い寒い日に、陽ざしの中に舞う雪の美しさを過不足無く表現していると思います。
Posted by 伊庭日出樹 at 2012年03月18日 08:38
小さくちさく光れる雪が舞ひとべり氷点下五度の日ざしのなかを

こころ惹かれる美しい情景で好感が持てます。
いわゆる「ダイヤモンドダスト」を詠われたのかと思ったのですが、
一般的には−10℃以下で発生するとのことで・・・
厳密には、それに近いような現象のことだと考えました。

表現でひとつだけひっかかるのは「舞ふ」です。
以前「花びらは、舞わない!」「落葉は、舞わない!」「雪は、舞わない!」
というアドバイスを耳にしたことがあります。以来、日常の表現では用いても、
歌の中では「舞う」を用いることは、極力避けるようになりました。
そういう意味で、「舞う」がまだ動くと思います。
Posted by 梶崎恭子 at 2012年03月19日 00:20
>>梶崎様

風の無い氷点下の空気の中で雪は舞います。あの動きは「舞う」と表現しても差し支えないと思います。「舞う」が陳腐とすれば、あとは歌う人の感性によって言葉が選ばれるでしょう。

ただ、僕は雪が舞う様子を毎年見ました。
Posted by i伊庭日出樹 at 2012年03月19日 17:36
作者が、この美しい情景を「舞う」でしか表現できないと確信する場合、
それは用いるべきであると感じます。

でも、あまりにも多用される「舞う」を用いないで、なにか別なことばで
表現できないかと、自身の世界のなかの言葉を探すとき、それは作歌する
力を高める努力になるように、私には思えるのですが・・・
Posted by 梶崎恭子 at 2012年03月19日 23:22
コメントをいただいた方々ありがとうございました。ダイアモンドダストではありませんが僕の住んでいる長野県諏訪地方ではひと冬に一、二回ほどはこうした風景に出合います。
正直に告白すると、あまりにも最初のコメントが遅かったので相当落ち込んでいたのですが、その後の評が嬉しいものばかりで余計有り難く思いました。
Posted by 永井秀幸 at 2012年03月27日 17:13

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