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「あさけ」という殊更にクラシックな言葉を使っていることもあり、どうも「逃げる場所なし」は浮いているような。浮いているというよりも、「逃げる場所なし」自体が常套句であることが問題なのかも知れません。上句との落差から生じるユーモアのようなものを狙っておられるのかなとも思うのですが、もしそうだとすると、その狙っている手付きが見えてしまうようでもあります。
最初に、「文語脈の中に『逃げる』という現代語が混ざっている」という言い方をしましたが、下句の文体自体が上句の文体に比べて時代的に新しいようです。上句の文体がいちばん古くて、次が「場所なし/夏風邪のわれ」あたり、「逃げる」は現代語。細かく見て行くと、こうした微妙な混在の意図は何なのか?と気になります。
現代語と古語の混在は私はあまり気になりませんでした。