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というのが慣用的な言い方で、相手の嫌な面に思いがけず接して、永く続いた恋が一瞬に冷めてしまう、という意味です。
つまり、相手から受けたダメージによって、恋が受動的に冷めるということです。
この作品では「百年の恋を冷ます」と、能動的に描かれています。
たとえば、永い間(まあ数年か)恋慕ってきた上司や教授などと、いよいよ抱擁する場面に至って、思った以上に「加齢臭」がひどかった、、、、と読んでみましたが、「恋をさます」が落ち着かない。
ひょっとしたら、帰宅電車のなかで、意図的に中年男の「匂ひを嗅いで」、今カレもすぐにこのような匂いになるんだわ、、、と、意識的にカレへの恋ごころを冷ます私であった、ということかもしれません。
これこそ百年の恋と思ったけれど、この匂いは何か?許せない!こんな恋など私から冷ましてやるわ、という冷静冷やかな決着の意志が「恋を冷ます」ではないかと。この感覚はなかなか面白いです。匂う、臭い、というのは現代感覚においては罪悪に相当するほどのものかもしれません。
破調がやはり気になります。リズムの良さが内容を生かすということもあるように思うのです。
(中年女の、わが亭主に対する歌と取れなくもありませんが)
という解釈。納得します。ありがとうございます。
そもそも若い女性が、恋い慕っている年上の男を「中年男」などとは表現しない。これは中年女が自分の亭主を呼ぶ言葉だ。
想像を膨らませると、亭主は定年間際、バカな浮気の証拠も握っているし、用意周到な離婚も覚悟。年金は折半、マンションはアタシのもの。
百年の恋といったって、どえりゃー匂いなんだもし、、、。
(しかも自分から)「匂ひを嗅いで」とまで言っています。
不快だとされる中年男性の加齢臭を徹底的に詠い、面白くはあるのですが、
作者にとって強く意味があっても読み手にはそこまで能動的にならなくても…と思ってしまいました。
恋してはいけない相手に心を奪われた女性が、電車の中で見ず知らずの中年男性の匂いを嗅ぐことで、自分の心をなかば強制的に冷ました、という状況を想像しました。