この記事へのコメント
【選歌集計結果=3票】
【投票者=木嶋章夫/西王 燦/三田村まどか】
Posted by ネット歌会集計担当 at 2012年11月07日 09:09
現在の『広辞苑』で「よろめく」を調べると、@足取りがたしかでなく、よろよろする。A俗に、誘惑にのる。うわきする。

とあります。昭和四十七年初版の『新明解国語辞典』の「よろめく」の項は、

@足取りが乱れて正しく歩けない(倒れそうになる)よろける。
A〔俗〕(ふらふらと)誘惑に乗ってしまう。うわきをする。

とあります。ところが、昭和三十年第一版の『広辞苑』には「誘惑にのる、うわきをする」という説明がありません。なぜか。
三島由紀夫の『美徳のよろめき』が刊行されたのが昭和三十二年だからです。

「ミスター・ドーナツ」って、たしかにヘンな名前で、あの、店外まで漂う甘い匂いとミスターはミス・マッチだ。本国ではダンキンに買収されて消滅したと記憶するが、日本ではダスキンの経営で繁盛している。「ミス・ド」と呼べば女子高校生好みだが、しかし、
作者は、この「ミスター」にこそ「よろめいた」のであろう。面白い作品だと思います。
たまには、ダイエットなんて忘れて「よろめいて」いいではないですか。
Posted by 西王 燦 at 2012年11月12日 19:38
よろめきに関する西王さんの話、例のドーナツ屋に関する話、邪道ですがそれを期待して、私はよろめいてしまったのでしょう。

マクドナルドに関しては、関東と関西で、略し方が違うんですが(マックとマクド、名古屋はマックという地方です。)ミスタードーナツに関しては地域差はないようですね。

ちなみに香水の中にメンズですが甘い香りのするレディースとペアにできるものがあります。小さなボトルを男女の学生がおそろいで買って行く風景も見られました。チョコレートをイメージした香水がとっくの昔にできているんです。一応四半世紀は前といいましょう。半世紀まで行くと微妙です。

外国製の化粧品が日本に売り出すとき、香りを控えめにするそうです。もともと硬水が出るところで、体を洗うのにざばざば水浴びなんてという国は、それなりに考えたのでしょう。平安時代にも香が出てきますが、お風呂がらみだそうです。
Posted by ふゆのゆふ at 2012年11月13日 15:01
『ミスド』を取り上げて、ミスターとドーナツの間に「自ら名乗る」が挟まっているのは「そういえば確かにへん」と同感して、「よろめく」に大きくうなずきました。
楽しい短歌が好きです。それで1票!
Posted by 三田村まどか at 2012年11月22日 15:37
西王さんがきっと『美徳のよろめき』について解説してくださるだろうと思っていました。
今日は三島由紀夫が切腹した日なんですよね。
『美徳のよろめき』が世に出たとき、三島は宇野千代との対談で「あなたはよろめいたことのない人ね」と致命的なことを言われてしまったらしいですね。

「ミスタードーナツ」の冗談めかした擬人化と、「よろめく」という浮気を暗示させるような言葉によって、甘いものに対して抵抗できない女性の気持ちが、ユーモアをまじえてとても巧みに表現されています。
とても面白い歌で迷わず一票入れました。
Posted by 木嶋章夫 at 2012年11月25日 23:45

この記事へのトラックバック