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短歌人ネット歌会場
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第15回ネット歌会詠草/14
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2013年05月01日
第15回ネット歌会詠草/15
仮そめの<ボディ>ふるはせ初音ミク、昏き星めぐりの歌うたひたり
【選歌集計結果=2票】
【投票者=青柳泉/間ルリ】
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posted by 短歌人会 at 00:13|
Comment(5)
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この記事へのコメント
ちょっと簡単な説明がいるかな。「初音ミク」と言うのはボーカロイドというものです。動画上で歌を歌うのですが、誰か声優さんがいるわけでないのです。コンピューターで声も作ってしまいますし、音楽も作ってしまいます。とても手間がかかるんですが、出来の良いものは鳥肌が立つ時あります、私は。
人工の極みのような初音ミクですが、作者はそこに官能を感じています。下句は、やや屋上屋を重ねますが「初音ミクに官能を覚える自分」というものへの中和剤なのでしょう。
Posted by ふゆのゆふ at 2013年05月07日 12:30
初音ミクというのはなにものか?TVでみかけるまかふしぎな人間離れしたもの、という印象しかありませんでした。66のわたしには気味が悪い。ふゆのさんの説明でやっとわかりました。わたしがこれに1票をいれたのははてしなく人間から遠い存在にボデイをかんじているらしい作者の感性が面白いと感じたからです。
それに星めぐりの歌という宮澤賢治の歌の組み合わせに意表を突かれました。でもこれ読み違え?ひょっとして他に星めぐりの歌があるんでしょうか?おしえてください。
Posted by 青柳泉 at 2013年05月07日 22:33
私の世代では「星めぐり」「生身でないからだ」と言うと(もちろんもとにあるのは宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」)ですが「銀河鉄道999(スリーナイン)」と言うアニメです。
未来です。ロボットに人間が虐げられている、確か人間狩りが行われていました。(記憶が違っているかもしれません)主人公の少年は不思議な女性と連れだって「機械の体」を得るためこの不思議な列車に乗ります。乗員はすべてロボット終着駅が目的地ですが、主人公は一人で、生身の体で戻ってきます。
たぶん、作者もこのアニメのを意識していたのだと、青柳さんの評でわかりました。
コメントをしにくいのはこの場合技術的と言うより、こういう知識的な問題でしょう。なんとなくある意味の挑発、ある意味のターゲットは特定している、難儀な歌です。
Posted by ふゆのゆふ at 2013年05月08日 12:53
富田勲「イーハトーヴ交響曲」を歌ったわけですが、さて、これがどこまで参加者の鑑賞に耐えうるか。私は、こうした読者を限定するであろう歌には否定的ですが…。
また、<ボディ>ふるはせ、とありますが、あの演奏会で、初音ミクは果たして身体を震わせで歌っていたか。音楽にあわせて踊ってはいましたが、震わせてはいませんでした。
では、<ボディ>という歌詞を震わせ歌っていたか。つまり、ビブラートをかけて歌っていたか、というと、そうでもありません。
そういうわけで、歌の内容も事実とは異なると私は認識し、残念ですが、楽しく鑑賞することができませんでした
Posted by 桑原憂太郎 at 2013年05月11日 17:57
選歌してくださった方、コメントをくださった方、読んでくださった方、本当にありがとうございます。
冨田勲の「イーハトーブ」交響曲に対するオマージュとして詠んだ歌です。
「かりそめのボディ」は、冨田勲が二次元の世界から出られない初音ミクを表現した言葉です。電子音楽の世界を拓いてきた冨田勲が、子どもの頃に読んだ宮沢賢治の童話や詩の感銘を70年も心に持ち続けてきたといいます。賢治の作品の中に現れる四次元のような不思議な世界を、交響曲にしようとした時、その心に留まったのは、ボーカロイド「初音ミク」でした。初音ミクは、コンピューターの世界の中でのみ生きる二次元の存在です。
このコラボを発想した冨田勲の若々しい感性に、凄みと深い尊敬を覚えました。
この歌は「イーハトーブ」交響曲の描写ではありません。
初音ミクが登場するのは、第三楽章「注文の多い料理店」からなのです。実は、「星めぐりの歌」は第二楽章にあり、初音ミクはこの歌を歌っていません。これは作者の願望です。
冨田勲は、この交響曲の演奏で、ボーカロイドを指揮者の指揮に合わせて歌い踊らせる技術を開拓しました。画期的な技術と言えます。
映像は、まだぎこちなさが残り、初音ミクはボディを「ふるはせる」ところまではいっていません。これも、作者の願望妄想の世界です。
でも、近い未来に、技術はさらに進み、ボーカロイドによるオペラも夢ではなさそうです。
Posted by 梶崎恭子 at 2013年05月30日 22:23
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「かりそめのボディ」は、冨田勲が二次元の世界から出られない初音ミクを表現した言葉です。電子音楽の世界を拓いてきた冨田勲が、子どもの頃に読んだ宮沢賢治の童話や詩の感銘を70年も心に持ち続けてきたといいます。賢治の作品の中に現れる四次元のような不思議な世界を、交響曲にしようとした時、その心に留まったのは、ボーカロイド「初音ミク」でした。初音ミクは、コンピューターの世界の中でのみ生きる二次元の存在です。
このコラボを発想した冨田勲の若々しい感性に、凄みと深い尊敬を覚えました。
この歌は「イーハトーブ」交響曲の描写ではありません。
初音ミクが登場するのは、第三楽章「注文の多い料理店」からなのです。実は、「星めぐりの歌」は第二楽章にあり、初音ミクはこの歌を歌っていません。これは作者の願望です。
冨田勲は、この交響曲の演奏で、ボーカロイドを指揮者の指揮に合わせて歌い踊らせる技術を開拓しました。画期的な技術と言えます。
映像は、まだぎこちなさが残り、初音ミクはボディを「ふるはせる」ところまではいっていません。これも、作者の願望妄想の世界です。
でも、近い未来に、技術はさらに進み、ボーカロイドによるオペラも夢ではなさそうです。