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普通なら春の陽が差し込む室内は明るくて暖かいのに、この歌では重くよどんでいる。
そして死について書いてある本が数冊。
作者の心は重く暗い思考に沈んでいるのでしょうか?
読んでいるうちに重くよどんでいる室内は作者の脳、死を描く本は死を考える作者の思考そのもののように思えてきました。
春は、暖かくなり花が咲き生命あふれる季節ゆえかえって死を想起する。
このお歌は、秀歌だと思います。手馴れていてなんら抵抗感もありません。
ちなみに私の部屋に死を描く本をさがしてみると、子規句集、葦舟、旅猫リポートがありました。室内は、(しつない)と読みたくなるので、部屋内の方が読みやすいと思いましたが、漢和辞典をひくと「室」の意読に「へや」とありましたので、いい勉強になりました。
心が元気な時には、とることができそうです。
「死を描く本」がどんなものなのかとても気になります。
表現としては、本を「幾冊」にしたことで、焦点がぼやけてしまったのではないでしょうか。
もう少し本のイメージを絞り込む、例えば作者名なり作品名なりを上げる、
あるいは、どんな死についての本のなのかを描写するなどした方が、
作者の思いや状況が明確になり、読み手に訴える力が強くなると思います。
しかし作者の深刻さは、伝わらなかったようで
すこしショックをうけました。
コメントも0かとおもいましたが、太田さん
伊庭さん 西五辻さん ありがとうございました。
死を描く本はいろいろありますが、頭にあったのは(真夏の死)(小鳥)などです。