2013年05月01日

第15回ネット歌会詠草/3

風を押し分けてバイクの後部席なびいた髪が探す夕焼け

【選歌集計結果=1票】
【投票者=太田賢士朗】
posted by 短歌人会 at 00:25| Comment(6) | 第15回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
下句は大変魅力的で取りたい歌でしたが、初句から二句目への句またがりの「押し/分けて」の部分が巧くいっていず、そこでひっかかてしまい取れませんでした。そこがたとえば
「風邪を押し走る」とか「風を押し疾走(はし)る」などになっていたら取れたどろうにと惜しく思いました。
Posted by 永井秀幸 at 2013年05月17日 16:35
風を押し分けてバイクの後部席なびいた髪が探す夕焼け

風、バイク、髪、夕焼けという爽やかなイメージを好ましく思いました。

ただ意味をつかみにくく、もやもやが残ります。
主語が「髪が」になっていて、作中主体(われ)の所在が
はっきりしないのが原因だと思います。

(われ)は後部席に座っているのだと読んだのですが、
「バイクを運転している」、または「(例えば道端にいて)走っているバイクを
見ている」という読み方も考えられると思います。

「なびいた髪が探す夕焼け」という表現がこの歌の独自な部分だと思いますが、
これも分かりにくい。夕暮れ時に、ヘルメットから出た髪が風になびく様子を
このように表現していると理解しました。

結局、
「夕暮れ時、我は風を切って走るバイクの後部席にいて髪をなびかせている」
という歌と解釈しました。
Posted by 太田賢士朗 at 2013年05月19日 03:59
後部座席にいるということは二人乗りでないでしょうか。詰め込み過ぎの感がありますが、この後部座席にいる人は、きっとたなびくくらいの髪で、髪が自分を象徴しているような感じです。

夕焼けっていうところがよくあるなと言えばよくあるんですが、朝焼けだったらどうかってと、あまりよく変わらない気がします。
Posted by ふゆのゆふ at 2013年05月20日 18:13
僕は走っているバイクを見ている人の歌として読んでいましたが、太田さんの言われている通りちょっと分かりにくいですね。
Posted by 永井秀幸 at 2013年05月21日 16:41
風を押し分けてバイクの後部席なびいた髪が探す夕焼け

前の書き込みでふれた、「バイクを運転している」場合の読みについて。
(われ)は男性で運転していて、ミラー越しに、後部座席の女性の髪をちらちら見ているという状況をイメージしました。
この女性は、恋人もしくはガールフレンドだと絵になると思います。こちらの読みの方がシーンとしては、魅力的だと思います

ただ、バイクを運転しながら、通常の角度のミラーで後部座席の人の髪が現実に見えるかどうかは、分かりません。
Posted by 太田賢士朗 at 2013年05月23日 21:26
太田さんの上記の読みに説得されました。確かに上記の読みはより魅力的だと思います。
Posted by 永井秀幸 at 2013年05月24日 16:26