この記事へのコメント
詠草15に永井が投票したことになっていますが、この14の歌へ投票したつもりです。
芥川龍之介がベロナールを服毒して自死した夜のことを詠んでいてまことに巧い歌と思います。定型ぴったりで三句から四句への句またがり、四句の句割れも比較的気にならず成功している歌と読みました。
Posted by 永井秀幸 at 2013年08月07日 16:40
>その夜更け澄江堂の飲みくだす水ベロナールその他とともに

永井秀幸さんが先に書かれていますが、初句「その夜更け」とありますので、わたしも自殺をした夜を指すのだと思いますが、睡眠薬を夜更けに飲んだのかどうかの、確かな知識はありません。
遺書はたくさん書かれているらしいのですが、書かれなかったこともあったでしょうから、ベロナールだけでなく、諸々の思いなども飲み下したことでしょう。

歌は、余分な事を一切言わず、場面ばかりでなく、その背後に物語までもが感じられます。結句「その他とともに」が余韻を残します。

蛇足ですが、ネットでひくと芥川龍之介を題材とした「澄江堂主人」という漫画があるそうで、ここでは主人公は漫画家だそうです。
Posted by 弘井文子 at 2013年08月09日 15:23
 「抽象的なもの」を飲みくだす、というのは少し苦しい解釈だとおもいます。
 私は、同じような場面を比較的歌に詠むタイプなのですが、「ベルナール」が、やや普通過ぎるし、「その他とともに」ではなく、固有名詞・事実で押し切って歌にした方がいい歌になるとおもいます。
Posted by 山寺修象 at 2013年08月11日 17:54
澄江堂がなんだかわからず、この歌スルーしてしまいました。私の知識不足で、作者の方、しいません。
分かってみるとなかなかいい歌じゃないでしょうか?私は山寺さんと違い、(その他とともに)がいいと思う。この世に対する絶望のようなことと思いますが、それを固有名詞でかけるでしょうか?
Posted by 青柳泉 at 2013年08月12日 09:53
その夜更け澄江堂の飲みくだす水ベロナールその他とともに

芥川龍之介の自死を詠んだ歌で、結句の「その他とともに」は
事実としてはその他の薬物ということなのでしょうが、
芥川の苦悩とか絶望とも読めて良い結句です。

薬物よりもまず水のほうに注目した視点がすばらしいので、
「水、ベロナールその他とともに」と
読点を置いて「水」を強調したほうが良いと思いました。

人名に、ゴミの浮いた水を連想させる芥川でなく、
澄んだ水を連想させる「澄江堂」を詠み込んだのも
お題の「水」をうまく活かしています。
Posted by 伊波虎英 at 2013年08月18日 11:37