この記事へのコメント
蓮の葉の上の露と、それが風に攫われてしまったあとの水面の暗さとの対比を評価いたしました。「水面の暗さ」は、黒雲が映りこんでいることによるものでしょうか。ひと吹の風が去ったのちの不穏な静けさがうかがわれます。
Posted by 光本博 at 2013年08月07日 20:08
四句、五句が良いと思う。「攫われ」と「暗さ」が効いている。露の玉がひと吹きの風に攫われた後、一段と水面が暗く感じられる。僕は黒雲などがとくに無くても、蓮は普通群れとして植えられているので、それらの葉っぱの下で暗く感じられたと解釈しました。定型ぴったりでリズムも良い歌です。
Posted by 永井秀幸 at 2013年08月08日 16:20
1 蓮の葉に玉なす露はひと吹の風に攫われ水面の暗さ

少し地味ではありますが、丁寧に詠まれていて景がしっかりと浮かびました。

蓮は泥水の中で群れて育つイメージがありますので、水面に何かの影が映ったのではなく、水中の暗がりを水面に見ているのだろうと私も考えます。
露の移動によって水の暗さを提示したところに、この歌の眼目があると思います。

蓮は一般的に宗教的な象徴性を持った植物ですが、美しい花の下は重なり合う葉や泥水が視界を遮ります。
「水面の暗さ」という結句が微かな不穏を感じさせて、思わず池の底を覗きこみたくなってしまいます。
Posted by 大平千賀 at 2013年08月09日 23:01
最初に読んだときに、
風に攫われた(原因)→水面が暗くなった(結果)と読み、うまく意味が取れませんでしたが
(風に攫われる前から)蓮池の水面は暗く
(風に攫われた結果)水面の暗さが残った
あるいは気がついた
として理解できました。良い作品と思いとらせていただきましたが
「水面の暗さ」
が、唐突な感じにも思いました。
Posted by 竹田正史 at 2013年08月19日 19:53
蓮の葉にある露の眩さから、暗い水面に視点が移るコントラストに惹かれました。
また、風が吹いたあとの静寂を「水面の暗さ」と詠ったのも巧いと思いました。
Posted by 桑原憂太郎 at 2013年08月23日 16:13
皆様コメントをいただきありがとうございます。

今年2月に肺炎で急逝した父が撮った写真の中に、蓮の葉の上に水の玉と花びらがのっているものがあり、気になっていました。
水の題詠をいただいたおかげで短歌の形にできて良かったです。

Posted by 三田村まどか at 2013年08月28日 15:43