この記事へのコメント
状況を掴むまでやや考えたが、病院へ重症の友を見舞いに行った時の歌だろうかと読みました。そう読めば意味も良く分かり作者にとって重い歌だろうと思います。
初めて目蓋で応えた、その後がどうなっていったのか知りたい気もしますが、この時点で大変な重症であることはよく分かり、親友(おそらく)を心配していることが伝わり、良い歌と思い取らせていたできました。
Posted by 永井秀幸 at 2013年11月08日 16:43
入院中の友のお見舞いに行った時の実況中継のような歌、と読みました。
一読して了解されるように、友の状態はかなり深刻で、こちらを見ることもなく言葉のやりとりもできない。
しかし、こちらが言っていることも、あるいはわれがここに来たということも友はわかっていないのだろうか、と思ったところ、初めて目蓋で反応した。ああ、通じているんだ、とひとすじの光明がさすような心情が、客観描写を通じて伝わって来て良い歌だと思いました。
一点、頭を「もたげざる」ですが、頭をもたげるのはかなりハードルの高い所作で、頭をこちらへ向けてわれを見てくれることもない・・・、というような意味合いにした方がリアルなのではないか、と思いました。
Posted by 斎藤 寛 at 2013年11月08日 18:55
前評者お二人がお書きのように、重症の友人を見舞った時の歌だと思います。
「頭(かしら)さへもたげざる」と「こゑも出ず」「目蓋ぴくと」と、ご友人の動作が三つとり上げられていますが、動作が三つになると一首が少しきゅうくつにも感じますので、ふたつくらいにして、余白をとったほうが余韻があるようにも思いますが、如何でしょうか。
Posted by 弘井文子 at 2013年11月17日 15:43
皆さんのコメントとほぼ同じになりますが、この歌では下句の、「初めて目蓋ぴくと応へつ」のみで
友が相当な重症だとわかります。
作者にとっては深刻で言わずにはおれないのはよくわかるのですが、上句の相手の容態の報告は
要らないような気がします。
それよりもなぜ「初めて目蓋ぴくと応へつ」という状況になったのか、
たとえば作者が病室で何か言葉をかけたことに反応したとか、
お見舞いにもってきた花の匂いに反応したとか、
そのほうが歌が深くなるような気がします。
逆に、誇張法や列叙法でもって容態の深刻さを畳み込むように詠むという方法にするか、
それでしたら三句目「こゑも出ず」が下句への連結を妨げているようにも思えます。
Posted by 三島麻亜子 at 2013年11月18日 20:00
西五辻芳子の作でした。

選歌して頂きました斎藤さん、永井さん有り難うございました。
選評も丁寧にして頂き大変うれしく思いました。
 また、くわしく講評をして頂きました弘井さん三島さん有り難うございました。

連作のなかの一首で今も早く回復されることを祈っています。
あたりかまわず大声で「決してあきらめないで!医学は進歩しますから」と耳元で励ますとまず、目蓋がぴくっと反応してその次に口元が片端かすかに動いて応えてくれたのです。

ネット歌会は、大変勉強になり励みにしています。有難うございました。
Posted by 西五辻芳子 at 2013年11月29日 17:24

この記事へのトラックバック