この記事へのコメント
背中に彫り物、それも立派と思われる一角獣とすれば、その姫(女性)は昔風にいえば堅気ではあるまい。昔はおそらく仕事師の女房も侠客のように彫り物(刺青)をしていたかも知れない。
谷崎潤一郎の『刺青』は女郎蜘蛛であった。一角獣というと想像上の動物であることは洋の東西を問うまい。「白き背」という形容句は、その女性が美形であることを想像させる。
どういう契機で作者はその姫の背の彫り物を見たのだろうか、見せ物としてではあるまい…。
…いずれにしても作者は見たのであり、その女性の名前も知っていた。その名前も忘却の果てとすれば、そこに歳月の経過があり、作者の高齢を想像させる。
魅力ある歌と思います。とくに四句五句がいい。…「も」がとても効いていると思います・
Posted by かわすみさとる at 2017年02月11日 22:06
幻想的で物語性のある歌だな、と思いました。

背中に彫り物のあるお姫様というのは現実には有り得ないでしょうが、この歌のムードを楽しみたいと思います。
(高飛車な人を皮肉って「姫」と呼んだり、ホステスさんや性風俗業に従事する女性を「姫」と呼ぶこともありますが、そのような方向に連れて行く手がかりもないので、書かれた内容をそのまま読みたいです。)

「一角獣」と「姫」というところがヨーロッパの雰囲気があります。イギリスの国章(旗ではなく)にも描かれていますよね。
一角獣は、空想上の動物ですが、高貴で獰猛な性格なのだそうです。そして、心清い処女にだけ懐くと謂われています。
背中にそういった刺青を彫った姫君。どういう人物なのか、とても想像をかき立てられます。

かわすみさんと同じで「も」というところが、姫君との邂逅から経過した年月を感じさせるし、背中の刺青の細かな部分は憶えているのに、名前や交わした言葉は記憶にないということなのかな、と思いました。
Posted by 砺波 湊 at 2017年02月12日 19:42
かわすみ様、砺波様、ご丁寧な評をありがとうございました。
一角獣、姫といった言葉が強いので、下句は流そうと思って詠んでみたものの、流しすぎたかなあ、と気になっていたのですが、その点についての評もあって、非常に作歌の参考になりました。
読み巧者の方から評をいただいて、とても嬉しい気持ちでございます。
Posted by 桑原憂太郎 at 2017年02月26日 22:04
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