この記事へのコメント
三日月を弓に例えることはありがちですが、「あいまいな返事の君」を思い、夕空に三日月を見ながら焦燥感に駆られる作者の心境が窺えます。三日月はしだいに新月となって消えてゆくのか、あるいは丸みを帯びて弓ではなくなってしまうのか、いずれにせよ早くはっきりとした返事が欲しいと願いから作者は君へ矢を放った。

結句に力強さがあり、「弓を引き絞」る力と、作者自身のこころをギュッと「絞り」思いを相手に向かって「射つ」力とがイメージとして重なります。

田中綾氏が北海道新聞5月3日朝刊掲載『北海道の短詩と季感』で語っていた記事を思い出したので一部引用いたします。「短歌が得意とするのは自分の感情だ。自分の内面の心情を季節や景色に託せるのが短歌の力だとも思っている。」

思いを素直に詠っているところに共感したので選ばせていただきました。
Posted by 鶴羽一仁 at 2017年05月09日 21:10
作者がどちらかわかりませんが女性の心情としてわかるような気がします。二人の間の関係性もこの主体のやきもきする気持ちもうまく表現されていると思い選びました。下の句の決然とした思いと三日月の清やかな景がマッチしていて歌の姿が決まりました。
Posted by さとう ひろこ at 2017年05月11日 12:34
あいまいな返事の君へ夕空の三日月の弓引き絞り射つ

  春の月はぼんやりと見えるものですが、ここではくっきりとした三日月の弓が
  連想され、あいまいな返事の君は朧月のようでもあり月の満ち欠けと恋の駆け引きを
  うまく読者に連想させるところが面白いですね。
   確かに三日月と弓はよく詠われがちですが、こういう古典的な手法がかえって新鮮に
  感じ選ばせて頂きました。
Posted by 西五辻芳子 at 2017年05月18日 17:53
前評者の方の意見でつきているんですが、もしかして、きつーい一言でも言ったのかなあと思ったりします。
Posted by ふゆのゆふ at 2017年05月19日 20:08
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