この記事へのコメント
おおよそどんな場面かはわかりますが、ちょっと思わせぶりな一首です。特に「・・」の省略が、すすんで謎を差し出しているように感じられます。この「・・」ですが、ふつう、何かを略しているということなら「…」(一文字分に三点)で記すと思うのですが、あるいはこの「・・」はそうではなくて二文字分の伏字なのでしょうか。そこのところがわかりかねました。ともあれ、妻よりも前につきあっていたひとがいて、こんな雪の夜に…という思い出があったということなのでしょう。文芸のネタとしてはよくありそうですが、こんなふうにストレートに歌に詠まれることはあまりないように思い、注目しました。
なお、「言ふて」は音便なので旧仮名にても「言うて」ですね。
Posted by 斎藤 寛 at 2017年11月09日 19:34
一読して単純に「雪女」の物語を思い、背筋が寒くなるような気がしていましたが、斎藤さんのコメントを読み、ああ、そうか、という感じでした。斎藤さんがおっしゃるような男女間のことであったとしても、ちょっと思わせぶりな一首になっているのは「雪女」を意識して詠んでいるからではないかな、と、何だか「雪女」が頭から離れない一首でした。
Posted by 加藤隆枝 at 2017年11月11日 07:23
加藤さんのコメントを拝見しました。なるほど雪女…。僕はそちらの方面には全く連想が働きませんでした。僕の読み方とはかなりモードの違う読み方になりますね。作者の方の作意はどちらなのかよくわかりませんが、あるいは双方の読みをブレンドして読むといっそう味わい深い一首になるかも知れません。
Posted by 斎藤 寛 at 2017年11月11日 19:02
僕も斉藤さんと同じ読みをしました。
男と女では読みの違うところが面白いですね。
加藤さんは女性なのでメルヘンティックな読み方をされていて意表をつかれました。男性はロマンティストなので、はるか昔の雪の夜の思い出を忘れかねていて、雪が降れば思い出す動物なのです。少し妻に罪悪感めいたものを抱きながら・・・。それでも一番愛しているのは永年連れ添っている妻なのです。妻にとっては厄介な濡れ落ち葉かも知れませんが。そんな夫婦の機微がうまく切り取られています
Posted by 高井忠明 at 2017年11月14日 19:50
加藤さんの「雪女」説はユニークな解釈でいいと思います。私もそうした読みをして見たい。しかし、この歌が男の一面をとらえた作品であることは明らかで、私などはまさに身に覚えがあるので、ドキッとさせられ目がくらみました。そう、不倫か前の妻との雪の一夜です。したがって上下句の間の間の、「・ ・」は無言、無言館の無言でなくて、沈黙の無言を象徴する形象文字でしょうか。つい口にのぼってしまう、ああ「あの日来たときも雪だったね」など。作者の横向きのとぼけた様子が見て取れて、大いに共感しました。
Posted by かわすみさとる at 2017年11月16日 14:32
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]