この記事へのコメント
都会の夕暮れの情景です。遠くに見えるビル群が影を落とす様子を「墓域」とうまく表現しています(「墓石」とせず「墓域」としたことで、高い建物が複数あることがわかります)。沈丁花の甘い香りがあることで、夕暮れの墓域なのに寂しくない風景を描いていると思います。
Posted by 亀尾美香 at 2018年05月13日 20:29
亀尾さんの「夕暮れの墓域なのに寂しくない風景」に同感です。花の香の混じる夕闇にはあたたかさも感じられるような気がしました。どことなく妖艶な感じさえ漂っているような…。
雰囲気のある作品で、感覚的に魅了された一首でした。
Posted by 加藤隆枝 at 2018年05月17日 17:50
 墓域という言葉が印象に残る一首です。
 これを、いかにも短歌らしいたとえば墓叢などに置き換えると、この硬質な感触が薄れてしまいます。
 さらに、硬質でありながら、柔らかいものを纏っているようで、重層的な光景だと思いました。
Posted by 山中 もとひ at 2018年05月20日 11:08
 何年か前、多摩美大美術館に行く際に、新宿より多摩センター駅まで私鉄(京王線)を利用しましたが、その際、沿線に住んでいる方々には申し訳ないですが、この歌のように私も暮色の風景のなかに墓域の印象をいだきました。落日の沿線の景色は印象あざやかな強烈なもので、その後ながく私のなかで尾を引きました。
 また、枯れてしまって今はありませんが我が家の玄関さきに沈丁花が植えられていました。その香りを昼日中よりも、どういうものか、夕方のような暗くなった時刻の方に多く気づかされたのを覚えています。
 極めて個人的な経験からもよく理解され良い歌なのですが、あまりに歌の場面が親密なため反って既視感があり過ぎて採れませんでした。
Posted by かわすみさとる at 2018年05月21日 08:00
墓域のように思われる私鉄沿線のまちは、以前は人口も多くにぎやかだったけれど、最近ではこどもが減り空家も増えて夕方に明かりの灯らない家もみられるようになった地域なのでしょう。
私は、沈丁花の甘い香りだけは昔の賑わいがあった時代と変わらずに辺りに漂ってきて、それが却って、今のまちの寂しさを助長しているような風景をこの歌から味わいました。
Posted by 肥塚しゅう at 2018年05月21日 16:33
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