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短歌人ネット歌会場
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第35回ネット歌会詠草/3
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第35回ネット歌会詠草/1
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2018年05月02日
第35回ネット歌会詠草/2
窓越しに感じる君の体温を汽車はゴトンと連れ去ってゆく
【選歌集計結果=9票】
【投票者=海野 雪/加藤骼}/肥塚しゅう/竹田正史/冨樫由美子/永井秀幸/平井美帆/馬淵のり子/吉岡生夫】
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posted by 短歌人会 at 00:29|
Comment(10)
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この記事へのコメント
真っ先に感じたのは『なごり雪』の世界でした。
しかし「汽車」や「ゴトン」と言う言葉からはさらに昔の時代のような気がします。
君は東京から去っていくのではなく、田舎の駅での別れのような。
体温と言う言葉がこの歌の瑞々しい青春の歌を象徴していて切ない。
窓越しであっても作者が感じる恋人と過ごし抱きしめたときの体の温みや温かい気持ちをよく表しています。
Posted by 海野 雪 at 2018年05月09日 07:58
「汽車」という言葉が引っかかりますが、つまり古い時代を思わせるのですが、デジタル大辞泉に「鉄道の列車、特に長距離列車のこと」とあり、日本国語大辞典でも確認できますので、こちらにしたがいました。四句の「ゴトン」、これまた古い時代に誘われますが、上句が開閉できない窓を詠っているように思われますので、現代、それも新幹線で「君」との別れを惜しむ場面として読みました。下句、意見の分かれるところでしょうが、上句の魅力そして印象に引きずられた次第です。
Posted by
吉岡生夫
at 2018年05月09日 16:52
少し年代を感じる恋の歌ですが、心に響きました。
今の時代の別れの場面とは違う雰囲気が、汽車、ゴトンから伝わってきます。
Posted by 馬淵のり子 at 2018年05月10日 10:21
「汽車」が「君」を連れ去るのではなく「君の体温」を、しかも「窓越しに感じる」体温としたところ、巧みな表現力だと思いました。
「ゴトン」も平凡なオノマトペのようでいてここでは動かしがたい効果をあげていると思います。
Posted by 冨樫由美子 at 2018年05月13日 10:13
昭和の映画のワンシーンのようで、情景は目に浮かびます。
が、意地悪な見方かもしれませんが、昔の汽車のぶ厚いガラス窓を通して、そんなに体温が感じられるものかなと。
今ひとつリアリティが感じられず、採れなかった歌です。
Posted by 亀尾美香 at 2018年05月13日 19:56
列車の窓ガラスを挟んでのお別れのシーンで、作者はホームに残って君を見送っているのだと読みました。この場合の「体温」はほんとの体温というより、生きて目の前にいる君の存在そのものととりました。
下の句の「ゴトン」は、実際に音がしなかったとしても、静止していた列車が動き出す瞬間、これより別れが始まる瞬間の作者の心の衝撃音にも読める気がしました。黙って見送るしかない作者の切ない気持ちが伝わってくるようで、魅力的な一首と思いました。
Posted by 加藤隆枝 at 2018年05月17日 17:28
上句はなかなか面白いと思いました。
窓越しに体温を感じるわけがないので、これはウソなんですが、詩としては成功していると読みました。
で、その繊細な詩情と下句が整合しない。「汽車」の語句の選択はいいと思いますが、次の「ゴトン」は、あまりに平凡でかつ乱暴と思いました。ここはアンバランスは狙ってはいけないと思いました。
が、多くの票が入ったということは、さほど乱暴な感じはせず、むしろ効いている、ということなのでしょう。
Posted by
桑原憂太郎
at 2018年05月18日 22:00
票を集めコメントも多い歌ですね。
私も、この歌は語呂も調子も良く語尾の「ゆく」などで余韻を残すところなど、よくできた歌であると思います。
ただ、リアリティのないことは最大の考えるべきところであると思います。この歌の背後にあるのは、根底にセンチメンタリズムであり、動機は刹那のインプレッションにもとづく作者のイルージョンに拠っているのではないかとかんがえました。「つくりもの」としての虚構を歌全体に覚え、リアリズムからはほど遠い作品であると思いました。感じました。歌は、そこそこのリアリティをもち、必ずリアリズムを基調とするものと考える私にとって、この歌は眺めながめて飽きない、とても考えさせる、反面、参考になるものです。
Posted by かわすみさとる at 2018年05月19日 10:07
作者の笹渕静香です。拙い歌に様々なコメント、そして票を頂きまして、本当にありがとうございました。
この汽車は、私が通勤で利用している男鹿線(ローカルネタですみません)がモデルになっています。そして観に行くことが出来なかった映画「今夜、ロマンス劇場で」の演者を頭に描きながら、この歌を作りました。
自分が作る歌はまだまだ、まだまだ下手くそでリアルが感じられないと言われるものが多いのも事実です。今後「こいつ、少しはマシになったじゃん」と少しは思っていただけるよう、地道に精進していきたいと考えています。
乱文、大変失礼いたしました!
Posted by 笹渕静香 at 2018年05月30日 18:48
遅ればせながら失礼します。
男鹿線がモデルになっているのですね。画像で検索したら、雪の中や川?海?の上の鉄橋、街中、木々の間を走る画像が出てきました。心落ち着く風景ですね。なまはげの絵がついた車両もあったりして楽しいですね。。。
さて、「ゴトン」ですが、かなりリアリティーがあると私は思います。
昨日、電車に乗った時、発車する瞬間に車両が「ゴトン!」と音をたてて揺れました。
別れの瞬間、こんな感じに引き裂かれるのかなと無常を感じました。
それは窓越しにかろうじて感じていた君の体温をも連れ去っていくのですね(涙)。
窓越しに感じる君の体温を汽車はゴトンと連れ去ってゆく
寂しくて、美しくて、言葉にできないくらいすごいお歌だと思います。
Posted by 本間美保 at 2018年05月31日 12:50
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今の時代の別れの場面とは違う雰囲気が、汽車、ゴトンから伝わってきます。
「ゴトン」も平凡なオノマトペのようでいてここでは動かしがたい効果をあげていると思います。
が、意地悪な見方かもしれませんが、昔の汽車のぶ厚いガラス窓を通して、そんなに体温が感じられるものかなと。
今ひとつリアリティが感じられず、採れなかった歌です。
下の句の「ゴトン」は、実際に音がしなかったとしても、静止していた列車が動き出す瞬間、これより別れが始まる瞬間の作者の心の衝撃音にも読める気がしました。黙って見送るしかない作者の切ない気持ちが伝わってくるようで、魅力的な一首と思いました。
窓越しに体温を感じるわけがないので、これはウソなんですが、詩としては成功していると読みました。
で、その繊細な詩情と下句が整合しない。「汽車」の語句の選択はいいと思いますが、次の「ゴトン」は、あまりに平凡でかつ乱暴と思いました。ここはアンバランスは狙ってはいけないと思いました。
が、多くの票が入ったということは、さほど乱暴な感じはせず、むしろ効いている、ということなのでしょう。
私も、この歌は語呂も調子も良く語尾の「ゆく」などで余韻を残すところなど、よくできた歌であると思います。
ただ、リアリティのないことは最大の考えるべきところであると思います。この歌の背後にあるのは、根底にセンチメンタリズムであり、動機は刹那のインプレッションにもとづく作者のイルージョンに拠っているのではないかとかんがえました。「つくりもの」としての虚構を歌全体に覚え、リアリズムからはほど遠い作品であると思いました。感じました。歌は、そこそこのリアリティをもち、必ずリアリズムを基調とするものと考える私にとって、この歌は眺めながめて飽きない、とても考えさせる、反面、参考になるものです。
この汽車は、私が通勤で利用している男鹿線(ローカルネタですみません)がモデルになっています。そして観に行くことが出来なかった映画「今夜、ロマンス劇場で」の演者を頭に描きながら、この歌を作りました。
自分が作る歌はまだまだ、まだまだ下手くそでリアルが感じられないと言われるものが多いのも事実です。今後「こいつ、少しはマシになったじゃん」と少しは思っていただけるよう、地道に精進していきたいと考えています。
乱文、大変失礼いたしました!
男鹿線がモデルになっているのですね。画像で検索したら、雪の中や川?海?の上の鉄橋、街中、木々の間を走る画像が出てきました。心落ち着く風景ですね。なまはげの絵がついた車両もあったりして楽しいですね。。。
さて、「ゴトン」ですが、かなりリアリティーがあると私は思います。
昨日、電車に乗った時、発車する瞬間に車両が「ゴトン!」と音をたてて揺れました。
別れの瞬間、こんな感じに引き裂かれるのかなと無常を感じました。
それは窓越しにかろうじて感じていた君の体温をも連れ去っていくのですね(涙)。
窓越しに感じる君の体温を汽車はゴトンと連れ去ってゆく
寂しくて、美しくて、言葉にできないくらいすごいお歌だと思います。