この記事へのコメント
初句の入りが、なかなか巧い。
「カメラ屋」という言葉も、こなれていないけど、この歌では昔の雰囲気をイメージさせて、いい感じでおさまっています。
私の記憶にあるカメラ屋さんは、雨でなくても、朝でなくても、いつでも酸っぱい匂いがしていましたが、そこのあたりは、歌の設定として、あるいは、抒情を含ませた言葉選びとして、いいと思います。
Posted by 桑原憂太郎 at 2018年11月09日 21:29
 「奥に暗室のある」から桑原さんのコメントどおり、歌は現在形でも過去の場面(印象)の追想であるとおもいます。
 注目したのは、結句でした。匂ひたつの「たつ」を「顕つ」と表記されていることです。
 顕という漢字は視覚上の制約をうけると考えますが、この字を使用した作者は、酸き「匂ひ」をも形をもった像として記憶にとどめていられるのだろうか、あるいは「匂ひ顕つ」という表記の実例が(私が知らないだけで)すでにあるのだろうか、と考えましたが…、
 いずれにしても匂ひという、古典では色彩をもさす言葉ですから、顕つということも此世にないとは言えません。酸き匂ひが顕在化するという表象は、想像するだに楽しいことです。
Posted by かわすみ さとる at 2018年11月21日 14:56
ノスタルジー溢れる風景でありつつ現在形であることから、この雨は今でも降っておりどこからか酸っぱい匂いがしてきて、作者の方の中で過去と今が繋がった場面を詠まれたた歌かなと想像しました。
今時のフォトスタジオでもなく、写真館でなく、カメラ屋としたところに、時代性と共に、背景にさほど大きくはない身近な街の存在が感じられ、一首の中での舞台を一語でしっかりと想像させて頂ける作りになっているのではと感じました。
また、朝雨は、儚さの象徴でもあり、街や人が起きる前の人知れずの時間帯でもあります。この事が、カメラ屋さんに代表される様な街の古き良き風情が、人知れず無くなる儚さと重なる様に読ませて頂けました。
Posted by 空山徹平 at 2018年11月25日 20:15
桑原さん かわすみさん 空山さん
コメントありがとうございます
この作品を作ったとき、カメラ屋と酸っぱい匂いの関係がわかりずらいかな?と思いました
知っている人には蛇足ですが
昔のカメラ屋さんはフィルムの現像、印刷をしていて、その時に印画紙に映像を定着するために酢酸を使いその匂いが店の外にも漏れていました。今はデジカメが主流ですのでそんな匂いはしませんが、たまたま昔からあるカメラ屋さんの前を通ったときにその匂いがしたので短歌にしてみました。かわすみさんが指摘した顕の字については、カメラとか印刷、現像という舞台設定のなかで作ったので、匂いも視覚的な表現を試みてみました。
Posted by 竹田正史 at 2018年11月28日 19:02
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