この記事へのコメント
秋晴れの空に褌が翻る様子が爽快な一首です。褌といえば越中なのでしょうが、越中より広い範囲を示すことでスケールの大きさが出ているように思います。
「神無し」に「10月」以外の意味があるかと勘繰りましたが、一応素直に「神無月」と解しました。
細かいですが「越前・越後・越中」の順が気になります。「越前・越中・越後」で音数が合わないのでしたら「越後・越中・越前」としてはいかがでしょうか。
Posted by 亀尾美香 at 2018年11月09日 21:59
 越の国の地形の順序もさることながら、私には結句の「褌を干す」が気になりました。この結句が一首の落ちと思いますが、これは一般的な光景なのでしょうか。それとも作者の個人的な光景なのでしょうか。四句が「こよなく愛する」ともとれるので。

 今や一部の愛好家だけの下着と考えますが、一首の神無月の越の国が全域晴れて、干された褌が目にとびこむという結びは、実に鮮やかで、読後とても爽快な気分になるのですが、この歌の光景ははたして実景なのか、単に想像の表象なのか、歌としてはこの手の問いは(どちらでもいいのでしょうから)不問に付すべきでしょうが、気にかかるのです。
Posted by かわすみ さとる at 2018年11月13日 04:52
「(結句の)着地のよすぎる短歌は、オチがつきすぎて落語っぽくなるので気をつけよ」と言われたことがあります。
この場合は「越中だから褌」の駄洒落かと思われてしまうところが、その着地のよすぎることをますますオチのように感じさせることが気になるのではないでしょうか。
光景としては(実景であっても)申し分なく広々と気持ちのよい作品だと思います。
Posted by 山中 もとひ at 2018年11月13日 15:58
秋晴れの日本列島を俯瞰して詠んでいるようなのびやかさを感じました。褌を詠んでいるのに、持統天皇の「春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山」の一首を思い浮かべてしまうようなさわやかさを感じました。テレビの天気予報で、秋晴れを報じる日本列島の天気図の横で気象予報士が白い褌をひらひらさせているような画面まで見えてきそうで、高瀬一誌さんの「よく手をつかう天気予報の男から雪がふりはじめたり」の一首を思い出したりしました。とても楽しい一首でした。

「越前・越後・越中」の並びについては、私も最初は亀尾美香さんのように考えましたが、これはやはり越中褌を題材にしていると思うので、「越中」をどっしりと真ん中の第三句に据え、「越前・越後」は「越中」にかかる枕詞のような感じで読むと、これでいいのだと思いました。
Posted by 加藤隆枝 at 2018年11月24日 17:54
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