2020年05月02日

第42回ネット歌会詠草/24

眠りたる人の傍(かたえ)の白マスク一日(ひとひ)の顎のかたちのままに

【選歌集計結果=11票】
【投票者=川井怜子/西五辻芳子/馬淵のり子/川上幸子/伊藤阡/たかだ牛道/瑞坂菜/西橋美保/永井秀幸/五十嵐真希/鎌田章子】

5/14 追記
選歌の集計に誤りがあり訂正いたしました。
大変失礼いたしました。
posted by 短歌人会 at 00:12| Comment(6) | 第42回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コロナウイルスに苦しめられてマスクをかけざるを得ない今の時期の時事詠としてよく出来た歌で多くの票を得たのももっともと思いました。
下の句の「一日(ひとひ)の顎のかたちのままに」が特に巧いと感じました。
Posted by 永井秀幸 at 2020年05月13日 16:32
私も「一日(ひとひ)の顎のかたちのままに」が秀逸と思い頂きました。評を書く段になってあれは、顎?、口?、鼻?など迷いましたが顎が最適であるとの結論に達しました。
Posted by たかだ牛道 at 2020年05月14日 22:15
眠りたる人の傍(かたえ)の白マスク一日(ひとひ)の顎のかたちのままに

一読よくわかり今の新型コロナウイルス感染症と戦ってくださっている現場の歌と思いとらせていただきました。
医療従事者をはじめ私達の生活に必修の仕事の方々の、疲れて仮眠する傍らのはずしたマスクの形がその仕事の過酷さを物語っています。
こういう一首で感謝の気持ちをあらわせられるのはいいですね。
永井さんが評されているとおり時事詠としてよく出来ていますね。
高田さんのご指摘の「顎」に私もひっかかりましたが鼻から顎へのカーブを「顎」とまとめてもいいと思います。
Posted by 西五辻芳子 at 2020年05月15日 00:14
心揺さぶられる時事詠として選ばせて頂きました。
「顎」というただ一語から、
顎まですっぽり覆いましょう、という昨今の呼びかけと、
外した時に顎のかたちが残る不織布製だという事実とが伝わってきます。

傍(かたえ)にあるのは、使い捨てにしたくても出来ないからでしょうか。
それとも、ゴミ箱に捨てる余裕もなく眠り込んでしまったのでしょうか。
いずれにせよ、過酷な状況が推し量れます。

飾りけのない「白」マスク、「日」と共にしらじらとした字面を形作っているのも印象的です。

ここからは深読みかもしれませんが、
この短歌に、死につながるような不安を感じました。
白い石膏でデス・マスクをとるように、
白いマスクが、死と隣り合わせに生きる人の顔のかたちを浮かび上がらせている…
深みと凄みのあるお歌だと思います。

Posted by 川上幸子 at 2020年05月17日 10:40
この一首を選歌したのはやはり先評者の方々と同じく「一日(ひとひ)顎のかたちのままに」に惹かれました。
私は、このマスクは白いガーゼの手作りのもので、マスクを作られた作者がそれを眺めているような景を想像しました。

川上さんの読みは確かに深読みかなと感じましたが、ここまで発想を飛ばせるということは、伝える力のある秀歌なのかなとも思いました。
Posted by 馬淵のり子 at 2020年05月17日 11:21

作者の岩下静香です。
ネット歌会に数年ぶりに参加しました。
自粛期間で在宅の時間が増えたことが参加のきっかけになりました。

選をくださった皆様、そして丁寧な批評をくださった皆様、ありがとうございました。
家族が外しっぱなしにしているマスクを題材にしましたが、さまざまな読みを提示していただき、大変参考になり、嬉しかったです。

時事詠を意識したわけではありませんでしたが、今の生活から何か一首ということでは、今回は自然とコロナ感染に関わりのある歌になりました。

「短歌人」5月号の、時事詠に関する特集をとても面白く読みました。

またどうぞよろしくお願いいたします。
Posted by 岩下静香 at 2020年05月30日 18:32
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