この記事へのコメント
人類が滅亡してしまった世界。
新しく地球を支配している種でしょうか。それともUFOでやってきた宇宙人でしょうか。
この歌はそれら人間でない種の目線から詠まれています。
白樺の森を見て、白樺が植林された様子で生えていることから、かつて人なる種が存在したことの痕の色濃い、と思ったのでしょう。
ユニークな歌で良かったです。
Posted by 木嶋章夫 at 2020年08月12日 15:07
上の句の句切りは「かつて人なる/種が存在/したことの」でしょうか。あるいは「かつて人/なる種が存在/したことの」でしょうか。いずれにせよ初読の時に句切りに戸惑うように感じます。初読時に韻律上の戸惑いを生じさせない、というのは大事なことだろうと僕は考えています。「かつて」の位置を変えて「人なる種がかつて存在したことの」とすれば、「人なる種が/かつて存在/したことの」という素直な句切りになるのでは? と思ったのですがどうでしょうか。こうした発想の場合「人」は「ヒト」とカタカナ書きにすることが多く、常套手段と言ってしまえばそうですが、「ヒト」とした方がすわりがいいように思いました。ただし「ヒト」とすると、「なる種」は要らないということになりそうですが…。
下の句の意味合いは前評の木嶋さんの解釈に賛同します。あるいは、植生に詳しい読者からは、白樺の自生林と植林とはっきり区別がつくだろうか、という疑問が出されるかも知れませんが、僕はそのあたりのことはよくわかりません。
かつてあるネット歌会で、「死後のわれが詠む歌」という題が出されたことがありましたが、この歌の場合は「絶滅後の人類が詠む歌」、ないし「神が詠む歌」でしょうか。あるいは木嶋さんが想像されているようなことでしょうか。ただ、白樺の寿命は人間と同じぐらいらしいので、次の支配種の詠める、というのはちょっと無理がありそうです。こうした発想の歌は時々見かけて、僕も詠んでみたりすることがあります。ひとによっては、こうした発想はもう見飽きましたとか言われることもありますが、僕はこの発想の時空感が好きです。
Posted by 斎藤 寛 at 2020年08月17日 08:26
北海道には開拓に入ったけれど放棄された土地がたくさん残っています。その土地に一番早く生えてくるのが白樺と言われています。噴火の後の泥流地帯に白樺が生えて観光地になっているところさえあります。
私はこの歌が人類滅亡というより開拓放棄地のような気がしておりました。でも、「人なる種」となると解釈が違ってくるので迷って取らなかった歌でした。
Posted by 鎌田章子 at 2020年08月18日 08:27
「人なる種」とあることから、人類が滅亡してしまった後の光景として読みました。「痕」とさらっと流してしまったのが残念で、ここに具体的な何らかの人工物(壊れたコンクリートでも何でも)が入っていれば、白樺の森に残骸が残っているという想像ができて、票を入れたところでした。
Posted by 亀尾美香 at 2020年08月18日 12:56
この歌は、主語や主体が、狭い意味での作中作者という前提をかるくワープしている歌であるのは、前評者な方々が書かれた通りだと思います。あまり、言われることはありませんが、基本的に短歌は、結句のあとに、「〜とわれはおもへり」「〜とわれは見てをり」というニュアンスが隠されています。そういう意味では、この歌は人類滅亡後に、あの世にいる、死んでいる作中作者が、この世を読んだ歌ということになるのでしょうね。死んでいる作中作者が、神や宇宙人に成り代わって詠んだ歌とみなしたら、設定が相当複雑になってしまいます。
区切れについての斎藤さんのコメントは、自分の歌についてはの区切れについては、それでいいと思いますが、他の人の歌に対しては、少し狭すぎる捉え方のように感じます。この歌の区切れは、当然、斎藤さんが書かれたいる2つ目でしょう。1つ目は、実際問題といて非現実的です。他の人の歌の区切れについては、今回、他の歌のところでも書いたので短く書きますが、小池光説の「短歌、緩急緩急急説」(「短歌、短長短長長説」ともいう)に沿って考えるようにしています。自分が主観的に捉えた意味的な区切れで、勝手に区切ることはしません。それを基本とします。しかし、短歌には、口語自由律があってもいいし、文語自由律があってもいいし、高瀬さんのように5777という定型にチャレンジしてもいいです。句全またがり、句割れという手法とあります。因みに、僕の短歌は、大雑把に平均すると68587という短歌になります。いつもきっちり57577音の短歌を作っている歌人には、信じられないかも知れませんが、茂吉の短歌には2句目や4句目が、12音の作品もあります。
Posted by 山寺修象 at 2020年08月26日 13:36
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