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2021年05月02日
第45回ネット歌会詠草/24
あなたに愛を 贈りたいけど持ってない代わりに花を、朝の街路に
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この記事へのコメント
あなたに愛を 贈りたいけど持ってない代わりに花を、朝の街路に
一読して、技巧の冴えた歌だと感じました。
リズミックで、メロディに乗せて歌えそうです。たとえば布施明の声だとヒットしそうです。
初句7音の「あなたに愛を」は勢い込んだ感じ、思い余って字余りになった、という風情です。
一字の空白は、言葉に詰まったのでしょうか。
それとも、相手をじらしているのでしょうか。
ニ、三句の「贈りたいけど持ってない」は手堅く定型に収めています
(「い」抜き言葉で若さを演出しつつ)。
けれども、定型に収めたと見せかけて、じつは
四句の「代わりに花を、」へ句またがりしているのかもしれません。
四句の後は意味ありげな空白ではなく、もっとさりげない読点を入れ、
五句で「朝の街路に」と場所を確定して締めています。
要になるのは「贈りたいけど」「持っていない」という逆接のニ、三句目なのでしょう。
一首の真ん中で鮮やかな方向転換、にくいですね。
さらにもう一つひねりが入って「代わりに花を」。そして、とどめの「朝の街路に」。
歌謡曲の一場面のようです。
花の名前も、通りの名前もあえて伏せられ
言葉の一つ一つは口説き文句の定型表現のようでいて、実に鮮やかに組み立てられています。
このあまりに巧みな短歌を贈られて、ハートを掴まれる女性/男性はいるのでしょうか?
Posted by 川上幸子 at 2021年05月14日 16:18
追伸です。
新人歌人として、心を掴まれました。
短歌を始めてから、歌謡曲の歌詞にも一層心惹かれるようになっています。
Posted by
川上幸子
at 2021年05月14日 19:39
あなたに愛を 贈りたいけど持ってない代わりに花を、朝の街路に
ゆたかな詩情を感じさせる歌です。
まずは韻律。a音とi音が繰り返し出てきて音楽性があります、
そして、内容。愛でも花でも誰かにそれを贈りたいと思った時点でそれを愛と呼べそうに思いますが、作中主体には自分には愛がないと思っているんですね。それは自己肯定感の低さから来ているのではないかと思います。「朝の街路に」で清冽でやさしい雰囲気が出ている歌ですが、哀切感も伝わってきます。
Posted by 寺阪誠記 at 2021年05月19日 12:35
あなたに愛を 贈りたいけど持ってない代わりに花を、朝の街路に
「あなたに愛を 贈りたいけど持ってない」は、びっくりする出だしで、何を持ってないのか、読み手は戸惑いますが、作中主体のナイーブな心情なのかもしれないですね。「代わりに花を、」ここもわかりにくい微妙な心理ですね。愛情の表現としてよく花束を贈るので。結句が「朝の街路に」で通学か通勤の朝の街路と読めます。
まさかなのですが、朝の街路の花が作中主体に恋していることを詠われているのでしょうか。
一読若い感性の屈折を微妙に表現された一首と味わいましたが、いかんせん
日本中がアジアまでも、ハッピイでお祝いモードなので、星野源さんの歌にあわせて読んでしまっています。つまり頭韻脚韻も考慮されていて音楽性があるのでしょう。
新しいタイプの一首で、ひびきがA O OA, Aとなり目的格の変化で一首を構成し、たたみかけて詠われています。
Posted by 西五辻芳子 at 2021年05月22日 07:39
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一字の空白は、言葉に詰まったのでしょうか。
それとも、相手をじらしているのでしょうか。
ニ、三句の「贈りたいけど持ってない」は手堅く定型に収めています
(「い」抜き言葉で若さを演出しつつ)。
けれども、定型に収めたと見せかけて、じつは
四句の「代わりに花を、」へ句またがりしているのかもしれません。
四句の後は意味ありげな空白ではなく、もっとさりげない読点を入れ、
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一首の真ん中で鮮やかな方向転換、にくいですね。
さらにもう一つひねりが入って「代わりに花を」。そして、とどめの「朝の街路に」。
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花の名前も、通りの名前もあえて伏せられ
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まずは韻律。a音とi音が繰り返し出てきて音楽性があります、
そして、内容。愛でも花でも誰かにそれを贈りたいと思った時点でそれを愛と呼べそうに思いますが、作中主体には自分には愛がないと思っているんですね。それは自己肯定感の低さから来ているのではないかと思います。「朝の街路に」で清冽でやさしい雰囲気が出ている歌ですが、哀切感も伝わってきます。
「あなたに愛を 贈りたいけど持ってない」は、びっくりする出だしで、何を持ってないのか、読み手は戸惑いますが、作中主体のナイーブな心情なのかもしれないですね。「代わりに花を、」ここもわかりにくい微妙な心理ですね。愛情の表現としてよく花束を贈るので。結句が「朝の街路に」で通学か通勤の朝の街路と読めます。
まさかなのですが、朝の街路の花が作中主体に恋していることを詠われているのでしょうか。
一読若い感性の屈折を微妙に表現された一首と味わいましたが、いかんせん
日本中がアジアまでも、ハッピイでお祝いモードなので、星野源さんの歌にあわせて読んでしまっています。つまり頭韻脚韻も考慮されていて音楽性があるのでしょう。
新しいタイプの一首で、ひびきがA O OA, Aとなり目的格の変化で一首を構成し、たたみかけて詠われています。