この記事へのコメント
けものよけネットに桜の舞い落ちるゴミ集積車行きしそのあと

好感をもった一首でした。
「けものよけネット」で初句がはじまりこの地区の日常にゴミをあさるカラスだけではないイノシシ、鹿、猿、狐、狸とあらゆる角度から読者の想像力をふくらませそこに、桜が舞い落ちている時間の経過と情景へと焦点をしぼり下の句へ、「ゴミ集積車」「行きしそのあと」と余韻をもたせ上手く着地しています。
コロナ禍のエッセンシャルワーカーへの配慮も感じ好感をもちました。

作中主体はごみの回収が終わり片付けに行ったごみ回収のそのあとの景に人間だけではないあらゆる生物の共生とそのせめぎ合う摂理、いのちあるものの無情、生活を営む上の必然、コロナ禍のような状況でも働いてくれているゴミ集積車のエッセンシャルワーカーの方々への感謝等を現実の歌材からたくみに集約し詠われています。

「カラスよけネット」ではなく「けものよけネット」にしたところ、散る桜を「桜の舞いおちる」としたところが詩になった要、下の句では言いすぎず読者にゆだねたところが良いと思います。

Posted by 西五辻芳子 at 2021年05月09日 02:07
西五辻さんの読みが懇切なので付け加えることはありませんが、
何気ない景色を簡潔かつあざやかに切り取っていて、とても上手い一首だと思いました。

上句の景色と下句の景色には因果関係は本来なく、
時系列に即して詠まれていますが、一瞬を詩情豊かに描いています。
今回は選歌なしでしたが、もし選歌ありなら文句なしで採っていた一首です。
Posted by 生沼義朗 at 2021年05月25日 21:29
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