2021年08月01日

第46回ネット歌会詠草/17

番組でご飯にうなぎパイ乗せて喰わされし志村けんを思ほゆ

【選歌集計結果=3票】
【投票者=海老原春樹/寺阪誠記/鑓水青子】
posted by 短歌人会 at 00:06| Comment(3) | 第46回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この歌は、読み流すことはできなかったです。そして何度も読み返しています。
土用の丑の日に因んだ食と、コロナウイルスに感染して亡くなった志村けん氏を偲ぶことと……。
悪ふざけのお笑いネタとして「うなぎの蒲焼きをチープで甘いうなぎパイで代用したものを食べさせられる」という、かつて万人の笑いを取るために演出されたシーンが、皮肉にも現在の社会の在り方を疑問視する場面に切り替わった。
もう、このシーンを思い出しても、決して笑うことなどできないのです。
今この社会に生きているのだという実感を、痛いほどにつきつきられる1首ですね。

Posted by 鑓水青子 at 2021年08月07日 17:22
番組でご飯にうなぎパイ乗せて喰わされし志村けんを思ほゆ

前評者と同じ歌意に受けとめました。
心がいたむ一首ですね。

「思ほゆ」は自動詞なので他動詞として詠まれていますが、
「志村けんが思ほゆ」としたほうがいいと思います。
Posted by 西五辻芳子 at 2021年08月09日 17:43
番組でご飯にうなぎパイ乗せて喰わされし志村けんを思ほゆ

西五辻さんのご指摘のとおり「志村けんが思ほゆ」の方がよいでしょうね(私は見落としてしまいましたが)。
歌としては「思ほゆ」に留めて主体の感想をあれこれ書かないところがいいと思いました。
それから、志村けんが故人となりある種美化されているところがありますが、かつては体当たりの笑いをやっていたという事実を淡々と記録しているところもいいですね。
一点だけ気になったのは「番組で」が必要なのかどうか。志村けんがこういうことをやるのは番組だからというのは言わずもがなだし、「番組で」と言ってしまうことで、これらは「お約束」でやってたことなんだな、と一歩引いてしまうように思います。
Posted by 寺阪誠記 at 2021年08月09日 21:08
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