2021年08月01日

第46回ネット歌会詠草/15

発眼卵稚魚に育つを放流す雪消の水はじんじんと冷え

【選歌集計結果=4票】
【投票者=亀尾美香/西五辻芳子/保里正子/吉岡生夫】
posted by 短歌人会 at 00:08| Comment(6) | 第46回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
「発眼卵」という言葉を初めて知りました。発眼卵の状態で放流するやり方もあるようですね。
下句から雪国であることが分かります。じんじんと冷える雪解の水に負けない、稚魚の生命力の強さが伝わってきます。
Posted by 亀尾美香 at 2021年08月07日 14:12
発眼卵を検索すると水産庁の「発眼卵放流」が出てきます。こちらは稚魚になってからの放流ですが、どちらも発眼卵で購入だから安価なのでしょう。臨場感のある下句に惹かれました。
Posted by 吉岡生夫 at 2021年08月08日 11:25
発眼卵稚魚に育つを放流す雪消の水はじんじんと冷え

発眼卵という言葉を初めて知りました。広辞苑によると
「サケ・マス類の受精卵で網膜色素が発達し眼が黒くなった孵化 直前のものとあり、輸送が可能で放流にも用いられる」とあり、
発眼卵を稚魚まで育て放流した時のよろこびやじんじんとした
雪解の水の冷たさ、放流した稚魚の生命力が眼に浮かび採らせて頂きました。
連日の猛暑にこの一首で凉をとれました。
Posted by 西五辻芳子 at 2021年08月09日 17:19
「発眼卵」卵の中で黒い眼が動いている生々しい卵から「稚魚」に育つまでの育てた時間も放流しているようで、じんじんとした寒気の中を放流される稚魚たちへのいとおしさが感じられた。
Posted by 保里正子 at 2021年08月11日 11:38
亀尾様、吉岡様、西五辻様、保里様、コメントをありがとうございました。
工場排水による汚染と農業用取水堰の設置で石狩川に鮭が登れなくなりました。美しい石狩川を取り戻そうと稚魚の放流から始め、取水堰に魚動が出来た翌年、鮭が戻ってきました。国交省開発建設部は私たちが放流した稚魚が回帰したものと判断してくれ、以降、人工産卵床作りや自然産卵床の数の確認などをやってくれています。
稚魚は8℃以下の水温で育てないと法流に耐えられませんので家の中でも寒い場所に設置して育て、3月末から4月初めにアイヌ協議会の方達のカムイノミで稚魚が無事大海まで辿り着けるよう祈り、放流します。5000匹放流して帰ってくるのは数匹だそうです。
Posted by 鎌田章子 at 2021年09月09日 09:10
すみません
法流は放流、魚動は魚道の誤りでした。
Posted by 鎌田章子 at 2021年09月09日 09:16
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]