2021年08月01日

第46回ネット歌会詠草/7

孤を描いて海をふりきる飛魚の羽長かりしツバメのごとく

【選歌集計結果=4票】
【投票者=太田青磁/加藤隆枝/永井秀幸/野崎挽生】
posted by 短歌人会 at 00:16| Comment(6) | 第46回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
孤は弧と変えてよみました。
飛魚の飛ぶ様子を「海をふりきる」と言っていますが、また海へ帰るわけですから、やや無理があるかとも思いますが力強い表現でいいと思います。そして羽へ焦点をしぼってゆきツバメのようだと見ています。映像でしか見たことが無いのですがそのように見えたおぼえがあります。
Posted by 永井秀幸 at 2021年08月09日 16:34
「海をふりきる」がいいですね。
結句に飛魚より小さなツバメを持ってきたところが
マッチしてないような気がしてがっくりしました。
あと、「孤」が「弧」であることは誤変換とわかりますが、誤字なので採れなくて残念でした。
文法の間違いや誤字は選外とするのが決まりだと思っていました。
歌柄がよく好感をもった一首でした。
Posted by 西五辻芳子 at 2021年08月15日 05:17
「長かりし」の「し」は連体形なのでツバメにかかると思うのですが、違うでしょうか。羽の長い燕のようだと歌っておられるととりました。ただ、ここで過去形にする必要があるのかも疑問でしたので「弧(孤)を描いて海をふりきる飛魚」が素敵だと思ったのですが3首の中には入れられませんでした。
テレビで飛魚が飛んでいるのは見たことがあるのですが、実物は見たことがなく(あごだしは使ってますが)「魚」で良いところを選ばれたなと思いました。
Posted by 鎌田章子 at 2021年08月15日 14:46
カッコいい歌だと思いました。
「弧(孤)を描いて海をふりきる」には、何度ふりきっても海からは逃れられない飛魚の宿命を感じます。飛んでは戻るを繰り返す「弧」のイメージが宿命の強度を上げ、「ふりきる」という動作からそこから逃れようともがく姿を見ることができます。そのあと羽に焦点を絞ることで、自由に空を飛び回るツバメへの視点の移行に成功し、とびっきりの開放感をこの歌に与えています。
古典文法は今までの不勉強を取り戻そうと勉強中なので、私は正直雰囲気だけで飛魚の羽がツバメのように長いと読んでしまいました。鎌田さんのご指摘でハッとしましたが文法的に誤った解釈をしていた恐れがあります。逆にいうと、結句のツバメのごとくを最大限に生かすには<長い>は飛魚の羽にかかるべきだと思いました。いずれにせよ、抑圧されたエネルギーを放出するような力強さを感じ、採らせていただきました。
Posted by 野崎挽生 at 2021年08月27日 00:14
選歌いただいた皆様、また貴重なコメントを寄せていただいた永井さん、西五辻さん、鎌田さん、野崎さん、ありがとうございました。

ご指摘のありました「孤」は「弧」の変換ミスです。お恥ずかしい限りです。今後はこのようなミスのないよう気を付けたいと思います。

映像でしか見たことはないのですが、飛魚の飛ぶイメージは、そのまま空に飛んでいきそうな勢いのある姿に感動した記憶があります。
Posted by 馬淵のり子 at 2021年09月08日 16:27
いくつか問題点はあるようですが、鮮やかな情景が目に浮かぶようで好きな1首でした。飛魚は私にはあまりなじみのない魚ですが、ツバメは日常的に目にする鳥で、スピード感あふれるツバメの飛び方からトビウオの飛ぶ様がイメージできました。「海をふりきる」が素敵でした。
Posted by 加藤隆枝 at 2021年09月20日 17:42
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