2021年08月01日

第46回ネット歌会詠草/1

植物に刃物を入れるごとく見ゆ江戸前寿司の主の手つき

【選歌集計結果=2票】
【投票者=庭 鳥/鑓水青子】
posted by 短歌人会 at 00:22| Comment(5) | 第46回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
寿司職人が巧みな包丁さばきで魚を調理する様子を詠んだ鮮やかな一首と思います。「植物に刃物」は、野菜を飾り切りにする場面を想像しました。
Posted by 庭鳥 at 2021年08月07日 07:36
「植物に刃物を入れるごとく」の見立てが良いと思いました。寿司ネタを冊状に切って行く寸分狂いのない職人の確かな手つきを想像しました。
Posted by 保里正子 at 2021年08月11日 10:47
野菜の飾り切り……そうかもしれませんね。
はじめは、上の句の情景がなかなか見えてこなくて、しばらく考えこみましたが、瞬時の判断で植木や草花にリズミカルにハサミを入れていく剪定師を思いました。
職人の技を鮮やかに描いた1首だと思います。
Posted by 鑓水青子 at 2021年08月14日 20:46
「植物に刃物を入れる」が一読わかりずらく引っかかりました。
寿司屋の主の手つきが植物に刃物を入れるごとく見えるのなら、
「見ゆ」は「見ゆる」と「手つき」にかかるように詠まれます。
前評の方々は作者の詠まれた意向にそわず読んでしまわれている
ようです。作者は、上句で自分の心情を食い入るように見ていると
三句切れで詠まれていると、思います。
そこで評価が分かれたのではないでしょうか。
Posted by 西五辻芳子 at 2021年08月15日 04:58
植物に刃物を入れるごとく見ゆ江戸前寿司の主の手つき

これは3句切れの倒置法の歌で、散文に直すと「江戸前寿司の主の手つき(が)植物に刃物を入れるごとく見える」の意だと思います。
しかし、「植物に刃物を入れるごとく」の直喩はどうでしょうか。比喩はディテールを追加する役割があると思うんですが、「植物」とかえって大ざっぱな表現になってしまっています。だから人によって「野菜の飾り切り」とか「剪定」とかさまざまに読まれる。私はメロンやマンゴーのような果肉に刃を入れる様子をイメージしました。ここは推敲の余地があるのではないでしょうか。
Posted by 寺阪誠記 at 2021年08月30日 12:33
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