2022年02月08日

第48回ネット歌会詠草/13

青―1の駐車場からアンコウのごとく潜みて雪を見ており


【選歌集計結果=3票】
【投票者=庭 鳥/野崎挽生/藤原龍一郎】
posted by 短歌人会 at 00:14| Comment(3) | 第48回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
スーパーでアンコウ鍋のセットを見るようになったこの頃の季節にぴったりな歌だと思いました。
「青―1」が地名(青山や青梅など)由来か、色で分けられた駐車場の区画なのかは分かりませんが、雪の降る日にアンコウが深海で身をひそめるように主体が駐車場でじっと雪の降る様子を眺めているのかと思います。
ノーマルタイヤでチェーンもないから駐車場から出るに出られないのかもしれませんが、雪が積もっていくのが美しくて見惚れているのかもしれません。
Posted by 庭鳥 at 2022年02月15日 06:50
大きなショッピングセンターの薄暗い立体駐車場に停めた車の中で誰かを待ちながら、雪で明るい屋外を眺めている様子を想像しました。
アンコウというと、やはり深海魚のチョウチンアンコウを思い浮かべますが、物陰に隠れる習性のある魚は多くいます。立駐の構造からすると、ウナギやウツボなどでもよさそうな気がします。私が南国の人間だからかもしれませんが、そこはやはり「雪(冬)」「アンコウ鍋」からの連想でしょうか。
私も知りませんでしたが、アンコウ鍋の材料になるのはチョウチンアンコウではなく、主にキアンコウという種類だそうです。
Posted by 亀尾美香 at 2022年02月16日 22:54
「青−1」というのは駐車場の区画ですね。数字だけではなく色でも分けられているという点でわりと広い立体駐車場をイメージしました。「潜みて」とあるので屋根のある中間階の区画に停めてある車が外に降る雪を見ている、という光景にとりました。
前評者の方々と異なるのは、雪を見ているのは車という点です。アンコウの比喩は車のフォルムにもかかっていると思うので、主体は車に乗っているのではなく車外から車を見ているのではないでしょうか。
また「青」という区画の地面は実際に青色に塗られているのではないかとも考えました。それらの点で車を外から見ていると読む方が実景としても水中のイメージに近づき、アンコウの比喩が生きてくるように思います。
イメージと実景が絶妙に呼応した不思議な魅力に満ちた歌だと感じました。
Posted by 野崎挽生 at 2022年02月19日 12:52
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