2022年02月08日

第48回ネット歌会詠草/8

真冬日のひたすら細い雨音は散ることもなく眠りに積もる


【選歌集計結果=5票】
【投票者=生沼義朗/楠 歌恋/肥塚しゅう/庭 鳥/光本 博】
posted by 短歌人会 at 00:19| Comment(2) | 第48回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
解釈が少しむずかしい一首だと思いますが、定型の収まりと、叙情的な詠いぶりが心地よく三首選に採りました。
「真冬日」は、気象用語だったのが冬のさなかの日という意味にも使われるようになったものと思われますが、小生にとっては、「真冬日」は厳しい寒さではあるが昼間のイメージが強くあり、最初は結句の「眠り」と繋がりませんでした。
「ひたすら細い雨」の「ひたすら」が「細い」にかかるのだとすれば、面白い表現だと思いました。雨音が「散ることもなく」とは、単純に「雨が止むこともなく降り続いている」と解釈しました。
また、結句の「眠りに積もる」は、一日中降り続いている細い雨が、夜眠りについたあとも雨のまま降り続いている情景なのか、あるいは、眠りについたあと雪に変わることを期待する作者の心象をあらわしているのかとも思いました。

Posted by 肥塚しゅう at 2022年02月17日 13:44
日本国語大辞典を開いて「真冬日」が〈@真冬の昼間 A冬のさなかの日 B真冬の太陽 C気象で、1日の最高気温が摂氏0度未満の日をいう〉とあり、このところ毎日Cの状態で暮らしており「真冬日」はCだと信じていたので驚きました。
一読、真冬日は雪だろう!とツッコミを入れたのですが、住む場所が違えば読みも変わってくるのだなあと思った次第です。
下の句は難解でした。「音が散らずに積もる」のは夢でしかない、と降参です。
Posted by 鎌田章子 at 2022年02月18日 11:23
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