2022年08月15日

第49回ネット歌会詠草/8

新幹線おりてほどなき夫からの写真は届く「東京の空」
posted by 短歌人会 at 00:13| Comment(4) | TrackBack(0) | 第49回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 一首から「夫」が地方人であることがわかる。かつ東京に行く機会も多くないのだろう。結句までの描写から、その高揚感が伝わってくる。これが「名古屋の空」「京都の空」「大阪の空」では役不足、「地方人」を対置できる首都の凄さが思われるのだ。
 もしかしたら東京を知らない「妻」のために送って寄こしたのかも知れない。
 いずれにしても東京への憧憬を語って印象に残る。
Posted by 吉岡生夫 at 2022年08月21日 10:54
twitterを見ていると時々、空の画像と共に「イマ空」とのつぶやきを見かけることがあります。
作中主体の夫はもしかしたらそうやってこまめに「イマ空」画像を撮る人で、何かの用事で東京に出かけた際に妻に写真付きで到着連絡をしているのかもしれない。
あるいは、地元を出発したとき悪天候だったのに東京について新幹線を降りたら晴天だったのでこんなに違うと、感動のあまり妻に写真を送ったのかなどと想像しました。
Posted by 庭鳥 at 2022年08月21日 15:50
ご夫婦の間に流れる静かで温かい愛情を感じました。ご主人から送られてきたのは東京駅の外で撮影した空でしょうか? 奥様は東京をご存じない、あるいは昔東京に住んでいらした。だから東京の空を奥様に送られた。また、自宅を出られたときは雨だったのに東京は晴れていて、それを知らせたかったのかもしれない。前の方々のコメントと似てしまいますが、いろいろな想像がわいてきて、心に残る歌です。
Posted by 大野奈美江 at 2022年08月23日 14:38
東京の風景といえば真っ先にビル群を思い浮かべそうですが、歌の中で夫はその先の空に着目しています。空は繋がっているし、自分の見ている空と比較できるので<「東京の空」>を送るという行為から夫の愛情を感じます。

また、<新幹線おりてほどなき>という語からは主体が夫のことを想像しているという印象を受けました。夫婦の親密な関係性をさりげなく感じさせる点に惹かれた歌です。
Posted by 野崎挽生 at 2022年09月09日 21:52
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