ぬばたまの黒色戦線社の本も並んでたよね三月書房
【選歌集計結果=3票】
【投票者=橋小径/藤原龍一郎/吉浦玲子】
【投票者=橋小径/藤原龍一郎/吉浦玲子】
【関連する記事】
日 | 月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | 4 | |||
5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 |
12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 | 18 |
19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 |
26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
この広告は90日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。
「黒色戦線社」と「三月書房」、二つの固有名詞が出てきてそれについてあっさりと書き込まれた回想の歌です。
ぬばたまは「黒」にかかる枕詞なので回想を事細かに書いているわけではないのですが、これが思い出し始めでそのあといろいろ考えこむのか、また別の仕事などに戻るのかわかりませんがふとした時に思い出したことの分量としてとてもちょうど良く短歌になっていて面白いと思いました。
三月書房は京都にあった古書店、黒色戦線社はアナキズム関連の書籍を出していたようです。
三月書房は古書店ではありません。詩歌関係の本が充実していました。詩歌関係以外でも普通の本屋にはないような本が置かれていた印象があります。
「三月書房」という名前がどこか春先の柔らかなイメージがあるところに「黒」が取り合わせてあるミスマッチ感が良いのか悪いのか微妙な感じです。
私自身は三月書房にアナーキーなものは感じていなかったので、そのあたりも微妙な印象を持っています。
しかし、「並んでいたよね」という呼びかけ的な言葉と「三月書房」で終わる終わり方が、すっと読者に響いてくる歌だと感じました。
京都にあった三月書房は歌集がたくさん置かれていて、歌詠む者たちの間では有名な本屋さんでしたが、歌集の棚から目を移すと、黒色戦線社というアナーキズムの書籍の版元の本も並んでいて、これもまた普通の本屋さんでは見かけない光景だなあと思って、印象に残りました。あるいはアナーキストたちの間でも有名な本屋さんだったのかも知れません。
私はアナーキズムの本があっても目が行ってなかったのだなと思いました。そういう方面でも有名な本屋だったと考えると面白いですね。