2023年08月01日

第51回ネット歌会詠草/14

横棒を加えれば「荼」と思いつつ火葬場控え室に飲むお茶
posted by 短歌人会 at 00:03| Comment(2) | TrackBack(0) | 第51回歌会 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
  横棒を加えれば「荼」と思いつつ火葬場控え室に飲むお茶

「茶」に横棒を加えて荼毘に伏すの「荼」とよく気づかつかれましたね。
火葬場の控室という特別な場にいて、故人の冥福を祈りながらも、その場を持て余すほどの時間のなかで、この思考が働いたことは生々しい火葬ではなく荼毘に伏すという表現がふさわしいですね。
読者を引き込む初句の入り方にも好感が持てます。
Posted by 馬淵のり子 at 2023年08月09日 13:05
「思いつつ」が何気ないようでよく吟味された言葉遣いだと思いました。
「茶」に横棒を加えれば「荼毘に伏す」の「荼」になるというのは一種の発見なんですが、TPOをわきまえれば傍らにいる人にその発見を伝えることもできない。とりとめもないことを「思いつつ」、その物思いにどこも行き場がないというのが、このような場面でのリアルな描写だと思いました。
Posted by 寺阪誠記 at 2023年09月02日 12:48
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