なお本日から8月4日の水曜日いっぱいまで、
各作品の作者名がオープンになった上でのコメントを受け付けます。
読みがうまくできなかった作品などに関しまして、作者の方との質疑応答などに
お役立て戴ければと存じます。いうなれば感想戦です。もちろん、ここからのご登場も歓迎します。
皆さまの積極的なご発言で、歌会終了まで会を盛り上げて戴ければと存じます。
何卒よろしくお願い申し上げます。
【詠草】※カッコ内はルビ
1.山また山のみちの果てにし現れぬ念仏踊りを伝ふる集落(むら)は / 永井秀幸
2.柊の葉にある露のころげ落つ魔を払うごと今朝の旅立ち / 渋谷和夫
3.3Dテレビのなかの奥深くねむる神へと手をさしいだす / 伊波虎英
4.蝉時雨はきみの幻聴いつよりか内耳は低く潮騒を聞く / 北島裕子
5.枝もぎのひとつ枇杷の実すゆければきりさげ髪の少女わらふよ / 弘井文子
6.あんまりな名だと思うけど他につけようがないイタイイタイ病 / 米島綾香
7.アマゾンへ中古の歌集を注文すれば翌日届く ホチキス留めで / 三田村まどか
8.あら草と培ふ花と生い茂る裏庭モネの庭と人の云ふ / さとうひろこ
9.革命はいまだ成らずて抉られし馬鈴薯の芽ばかりが溜まる / 大室ゆらぎ
10. 待てど来ぬものを待ちをり雨季ちかくみづのおもてに水輪(みづわ)這ひ寄す / 三島麻亜子
11. 窓閉ぢて月消え去りし瞬間に部屋に漂ふ矩形の空気 / 楠田よはんな
12. 有耶無耶の生も良からむクッキーの缶のぷちぷちまた潰しつつ / 近藤かすみ
13. 自由だと言うほど自由でなさそうな人間社会を笑うアルパカ / 照井夕佳詩
14. 大き手を置き去りにせしかなしみに睫毛濡らして目覚めぬ今朝は / 青柳 泉
15. いちまいの蔦の葉の落ちてくる時間そのとききみは分つてくれる / 長谷川知哲
16. 共産党の街頭演説あきらかにチンドン屋の音に負けておるなり / 生沼義朗
17. 舞ひこみし蜻蛉を空へ逃がすときはつなつの風吹きすぎゆけり / 坂本野原
18. ぼそぼそとハイヤ節など呟くか昨夜は深く入れた唇 / 西王 燦
19. 冷や麦と煎餅平らげる夜よ友と信じた言葉ふたひら / 佐々木ゆか
20. NHK朝のドラマが画面からはみ出でて言ふ「怖いモノは、懐かしい」 / 勺 禰子
21. 初夏の緑したたる森奥へ無人のカートぞ走り去りぬる / 太田賢士朗
22. 妻の寝る頭にとおく香車など置いてみたれば暗殺のごと / 木嶋章夫
23. 象の耳はためく国は遠くしてやや褐色の夫の背中 / ソガカナメ
24. 濁音をひつぱつたやうな鳴き声を曳きつつ尾長は遠ざかりけり / 來宮有人
25. ふり向けばあなたが雨になっている海をぬらしてたたずんでいる / 花森こま
26. かあちやんが稼いでくるからなミクシイのキヤラクターに言ふ うなされて / ふゆのゆふ
27. 寝室に呻く声あり寝苦しき夜はそのまま朝につながる / 村田 馨
なおこの記事にコメントはつけられません。
以前のコメント同様、それぞれの作品に関するスレッド直接お願い申し上げます。
なお8月5日以降は、コメントは一切つけられなくなります。
書き込みはお早めにされますことをおすすめ申し上げます。
第3回歌会は10月上旬から11月下旬まで頃の開催予定です。
次回もたくさんの方々のご参加をお待ち申し上げております。